前回の「じっくり考えてみるタイプ別スマホバッテリー選び」で色々なスマートフォン用バッテリーの選択肢を考えてみたが、現在の主流はNi-MH単3電池もしくはリチウムイオンの外付け(USB給電)タイプであることは量販店スマホアクセサリー売り場を見ても明らか。
しかし、モバイルバッテリーにとっての携帯性/実用度(つまり重量・体積あたりの電池容量)を考えれば、純正バッテリーパックを予備として持つことの利点はかなり大きい、というのが前回考えた結果だった。そこで今回は予備バッテリーの利用をプッシュしてみたい。
予備バッテリーの充電をどうするか
今までさまざまなバッテリーを試してきたが、USB給電タイプのモバイルバッテリーでスマホを1回フル充電する場合、リチウムイオン製品ならば2000mAh程度の容量、単3電池を使うものであれば約4本が目安だ。
これに対して、予備バッテリーならば1個でスマホ1回分がそのまま使えるわけなので、重さやサイズを比べてみるまでもなく携帯には便利。
ただし予備バッテリーパックで問題となるのは、自宅でバッテリーパックを充電するときだ。
一部の機種を除いてセカンドバッテリー充電端子付きクレイドルなんてものはオプションでも用意されていないし、純正品でバッテリーパック専用充電器もなかったりする。寝ている時に充電という習慣が付いている人も多いだろうし、わざわざ充電の際にも裏蓋開けて交換するのも面倒ではある。
ではバッテリーパック単体を充電することはできないのかというと、そんなことはない。驚くほど選択肢が少ないが、汎用性のある充電器はいくつか存在する。もちろん端末メーカーなどは正式対応をうたっていないので、使用はあくまで自己責任になるのだが。
最も機能が高く手頃なのはケンコーの「エネルグ マルチバッテリーチャージャー ENERG U-#016MBC」(実売価格2000円前後)。1台でスマホのバッテリーパック(3.7Vの1セル仕様)だけでなくデジカメなどの7.4Vバッテリーパックにも対応し、さらに単3/単4充電池(NiCd/Ni-MH)も充電できるというすぐれもので、バッテリー残量を表示する液晶も付いているなどデジカメユーザーからも重宝されている。
なるべく安く使いたいというのであればサンコーの「USBなんでもチャージャーmini DX」(直販価格780円)。小さなクリップ式の充電アダプターで、バッテリーパックを挟んで+-の端子にあてがってUSB端子から充電するというもの。
PCのUSB端子のほか、背面には折りたたみ式の電池ホルダーがあって単3電池×1から給電することも可能だ。いろいろ怪しげなブツを扱っている“あの”サンコー(褒め言葉)が販売している製品だけに実用になるかやや疑問だったのだが、とくに問題なくUSB経由からでも単3電池からでも充電できた。
ただし、充電電流が低めなのかPCのUSB端子から充電しても電池残量50%から始めて1時間で67%、フル充電するまで6時間強かかる。スマホ本体にバッテリーパックをセットして充電すると 残量50%から1時間で82%、フル充電するまで3時間弱なのだから、なんでもチャージャーの充電はかなり遅いと言わざるを得ない(いずれも95%を超えたあたりから極端に充電ペースが落ちて、30分以上かかる。実際に使う際には30分~1時間程度早く切り上げてもさほど実用的に差はない)。
この連載の記事
-
第6回
スマホ
意外と便利!? テレビリモコン付き小型Blutoothキーボード -
第5回
スマホ
知っておきたい! スマホで使うBluetoothキーボード選び -
第4回
スマホ
軽くて長寿命! ソニーの充電池「サイクルエナジー シルバー」 -
第3回
スマホ
手回し充電の新機軸! ソニーの合体型ポータブルバッテリー -
第1回
スマホ
じっくり考えてみるタイプ別スマホバッテリー選び - この連載の一覧へ