スタートダッシュは3リッター車クラス
エレクトリック・ラグジュアリー! 未来すぎる日産リーフをドライブ
2011年10月20日 12時00分更新
クイックチャージャーなら充電時間30分!
EVでいちばん気になるのは、充電スタンドの確保だろう。カタログでは1回の充電でおよそ200km(JC08モードへの対応)としているが、これはかなりバッテリーを節約した運転時だ。ガソリン車のような感覚で(やや乱暴に)乗っているいると、およそ150~160kmといった感じだろう。そして、バッテリーメーターが残り少なくなると、少し電池切れの心配が頭をよぎる。日産独自の取り組みでは、全国2200店舗の販売店に低速チャージャー、内200店舗では残量警告が出てから80%まで充電するのに30分という急速チャージャーも備え、以降も充実を図っているとしている。
それ以外にも全国のガソリンスタンド、高速道路などでも急速チャージャーを備えている場所があり、今後も数が増える見通しだ。さらに同じコネクターを採用している三菱のディーラーでも充電させてもらうことができるので、あらかじめ充電スポットさえ押さえておけばロングドライブでの心配もなくなるだろう。
なお充電代は、場所によってまちまちだが急速チャージでおよそ500円と見ておけばいい。ただし高速道路は、無償で充電できる所もあるので、有効に使うと燃料費(燃やさないから電気代が正しいかな?)は、ほどんど0円にすることだって可能だ。いずれにしても、ガソリン車で120kmも走ろうと思えば、20リッターは給油せねばならず、レギュラーでも130円近くする今だとkmあたり22円。かたやEVなら500円で120kmなので4円とその差は歴然としている。
環境にやさしい以前に、財布に超やさしいのがEVだ。
なお低速チャージャーの場合、家庭用のエアコンの200Vなどを使うと8時間でフル充電可能。つまり寝ている間の安い夜間電気代でチャージできるので経済的だ。一応100Vのコンセントからも充電は可能だが、この場合はまる1日ほどかかるということだ。
車載通信システム&スマートフォンで便利さ倍増
リーフの最大の特徴と言っていいのが、ASCII.jp読者(俺含む)が大喜びしそうな、車載通信システムとBluetoothリンク機能だ。
リーフには3G通信システムが搭載されており(月1500円の利用料がかかる)、車に乗りながら専用のネットワークでさまざまな情報を引き出せる。しかし、搭載されているナビゲーションシステムのみとの連動なので、電話をかけたり、PCを車に接続してネットで検索するといったことはできないが、かなり面白く使えるだろう。
おそらくいちばん便利に使えるのが充電スポットの検索だ。充電スポットは随時新設されているため、ナビの地図データに未登録のスポットも自動更新してくれるから安心。さらに、バッテリー残量警告が表示されると、自動的に付近の充電スポットを検索したり、エアコンを消すことで航続距離をあと何km伸ばせるなどのアドバイスもしてくれる。ナビの使い方が不慣れな場合は、オペレーターボタンを押すことで24時間365日、専用のオペレーターと通話することができ、充電スポットの確認や、操作で困ったことなどを相談できるのだ。
さらに「カーウィングス」というサービスに加入すると(利用料:1年/1万5750円)、充電完了したことをメールでお知らせしてくれるので、急速充電中の30分を有効に使える。その他にも、車に乗る前にスマートフォンなどからエアコンのスイッチを入れ事前に冷暖房をさせたり、車まで行かなくてもバッテリー残量を調べてメールで送り返してくれる機能を搭載。また、あらかじめ充電プラグを挿しておけば車に設定した時刻に自動充電が始まるが、指定時刻前から充電をリモートでスタートさせるといったこともできる。
さらにニュースや各地の天気、レジャーにレストランガイド、占いといったエンターテインメントチャンネルも充実していて、ドライブに飽きた子供をあやすにはもってこいの機能だ。
Bluetooh対応の携帯電話を持っている場合は、リーフが自動的にリンクし、音声認識によって電話をかけたりハンズフリーで電話をできるという未来的なコクピットになる。そして、iPodなどのプレイヤーを車のUSBポートに接続すると、充電ができるだけでなく、オーディオシステムがiPodを認識し選曲はもちろん、音楽をカーステで楽しむことができるという楽しさだ。
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