PVをプレイしているような気持ち良さ
エフェクトと一体になれる音ゲーが作りたい
―― 曲が最高なんですが、曲はタイトーのゲームサウンド開発チーム「ZUNTATA」さんですよね。
石田 はい。小塩と土屋の2人がメインで曲をつくってます。
―― 曲そのものは「こういうステージに合うような曲をお願いします」という形で発注するんですか?
石田 もっとざっくりしていて、ちょっと耳の肥えた音楽ファンでも聴けるような曲を、というオーダーでした。あとこのゲームはスタイリッシュさを重要視していたので、カッコイイ曲をと。インフィニティジーンはすごくテクノに振りきったゲームだったんですけど、今回はロックやポップのようにいろんな曲を入れたいというのも言いました。インフィニティジーンの世界観をもっと広げたいという意志もあったんですよね。
GROOVE COASTER ORIGINAL SOUNDTRACK
GROOVE COASTERのサウンドトラックもZUNTATA名義で、iTunes Storeで発売中。全21曲入りで1200円。
The Beginning -Implantation-/Music Plot Type Zero/Play merrily/Streetwalker/Not get wish/Revenge Of Arkanoid (GC Edition)/Happy Smiling♪-More Happy Mix- (GC Edition)/Breach of faith/Invade You (GC Edition)/Neptune Diving (GC Edition)/You've Gatta Luv (GC Edition)/I CANNOT APE (GC Edition)/Fun-House/檄 (GC Edition)/Cardiac Rhythm/Spring to mind/Eurythmics Trip/The Beginning -Embryo-/Good-bye my earth (GC Edition)/Space Invaders Infinity Gene Medley/The Beginning -Birth-
―― 曲の長さはPVサイズというか、だいたい長尺でも2分くらいでしたね。
石田 90秒を目安にしています。でも、2分間やってもそんなに疲れた感じはしなかったので、いいかなという感じでした。
―― なぜ1分半なんですか?
石田 アーケードのシューティングゲームとかも1分半なんですよ。これまでゲームをつくってきた人たちが試行錯誤して1分半あたりというのを見つけたと思うんですよね。
―― 上がってきた曲のリテイクをお願いすることもあるんですか?
石田 ありますね。尺が長いとかもありますし、ゲームを終わったあとに余韻が長すぎるとかも。押すタイミングについても、これじゃできないとか、ここで押させるのは不自然すぎじゃないかとか、そういう指示を出したりします。
―― 音楽プロデューサーみたいな仕事ですね。石田さん自身が音楽をやっていたこともありそうです。
石田 一瞬だけDJをやってたことはありました。ただ、DJをやっていて、左の耳と右の耳で別の曲を聴いて合わせて……ということをしていたとき、自分にはリズム感がないんだなということに気づいてしまいましたが。
―― 映像もすばらしくきれいで、VJのようにPVを演奏している感じがしました。
石田 そこ、まさにねらってたところです! もともとPVがすごく好きなんですよ。PVってくりかえし見てても面白いし、全然飽きない。あの面白さをゲームに入れたいっていうのがあったんです。音ゲーって演出とプレイしてるフィールドの2つがバラバラになっているのがちょっと違う気がしたんですよね。その2つをちゃんとひとつにしたかった。
―― すごい、発案時からそういうものをイメージしていたわけですね。
石田 そうなんです。なので、もともとサウンドの2人には「音楽に対して遊べるPVを作るようなゲームを作る」という話をしていたんですよね。