このページの本文へ

ぷらっとホームがネットワークをもっと身近に!

頼もしいネットワークサービスを「EasyBlocks」で簡単構築

2011年06月27日 09時55分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp イラスト●野崎昌子 
記事協力●ぷらっとホーム

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ぷらっとホームの「EasyBlocks」は、DHCPやDNSなどのネットワークサービスを簡単に導入できるアプライアンス。注目したいのは「落ちない」サービスを実現できる点だ。

意外とケアされないネットワークサービス

 会社でネットワークを使うにあたって重要になるのが、DHCPとDNSという2つのサービスである。DHCPはユーザーのPCに対してIPアドレスを配布するサービス。DNSはユーザーのリクエストに応じたドメイン名からIPアドレスを返すサービスだ。IPアドレスがなければ、LANはもちろん、インターネットも使えない。DNSがなければ、Webやメールなどのドメイン名を用いるアプリケーションが使えない。両者ともネットワークを利用するにあたっては、必要不可欠な存在といえる。

 しかし、こうしたミッションクリティカルとも呼べるサービスでありながら、これらDHCPやDNSのサーバーは意外と信頼性や可用性が考慮されていない。通常、こうしたサービスはルーターの簡易サーバー機能を使ったり、低価格なPCサーバー上に載ったOSのサービスを使うことが多いが、当然これらは冗長化されておらず、障害時にはサービスがあっという間に止まってしまう。とはいえ、冗長構成にするのはコストや手間がかかり、スキルも必要になる。もちろん高い信頼性を誇る専用アプライアンスもあるが、基本的にはかなり高価だ。

 こうした堅牢なネットワークサービスを社内LANで実現したい、設定や運用に手間をかけたくない、というニーズに答えるのが、ぷらっとホームが先頃発表したネットワークサービス用のアプライアンス「EasyBlocks(イージーブロックス)」だ。

障害時も自動的に処理をフェイルオーバー

 EasyBlocksは名前のとおり、DHCPやDNSなどのサービスをとにかく簡単に、手間なく導入できるアプライアンスだ。DHCPやDNSのほかに、時刻を合わせるためのNTP、ログを収集するSyslog、インターネット接続を代行するProxy、ネットワークやシステムの運用管理などのサービスが用意されている。いずれもLinux上で動作する実績の高いソフトウェアを用いており、素性は申し分ない。

ネットワークサービスを簡単導入できるアプライアンス「EasyBlocks」

 ハードウェアとしては、手のひらサイズの超小型サーバーとして実績の高い「OpenBlocks」を採用。ファンレスで、稼働部品を持たない堅牢性は、こうしたネットワークサービスに最適なハードウェアプラットフォームといえる。通常のx86サーバーの1/9にあたる8Wという消費電力の低さも圧倒的だ。

 従来、ぷらっとホームはこうしたアプライアンスとして、「OpenBlockS アプライアンスシリーズ」を展開してきた。これは文字通りDHCPやDNSなど必要なアプリケーションをインストールしたアプライアンスで、LANをつなげばすぐに使えるという手軽さを実現している。

 これに対してEasyBlocksは、OpenBlockS アプライアンスシリーズの手軽さをそのままに、堅牢性の高いサービスを実現するための仕組みを入れ込んでいる。これがアクティブ・アクティブの冗長構成を自動的に構成するEasyBlocksシステムだ。

  EasyBlocksシステムでは、同一ネットワーク上に複数台のEasyBlocksを用意しておけば、各ノードが自動的にグループ化され、単一の管理インターフェイスから管理できるようになる。しかもアクティブ・アクティブの冗長構成であるため、ノードがすべて稼働しており、いずれかのノードをスタンバイの待機状態として待たせておく必要がない。たとえば、DHCPとDNSで1台ずつEasyBlocksを導入し、LANケーブルを挿して起動するだけで、自動的に冗長構成での運用がスタートする。一方のサービスがダウンしても、他のノードに処理をフェイルオーバーするため、ダウンタイムなくサービスを継続できる。また、初期導入後にもノードを容易に追加することが可能だ。

EasyBlocksを用意しておけば、Active-Active冗長化が実現する

 今までこうした冗長構成では、アクティブ・スタンバイという場合が多く、待機系のノードが無駄になっていた。また、導入や設定も面倒で、中小企業での導入は敷居が高かったといえよう。これに対して、EasyBlocksは製品名のとおり、設置するだけで簡単にアクティブ・アクティブの冗長構成を組むことができる。もとより耐障害性の高いOpenBlocksの採用に加え、こうした冗長構成を容易に組めるということで、堅牢なネットワークサービスを実現したいと考えているユーザーにとってみれば、非常に魅力的な製品といえる。

 DHCPやDNSはインフラなのでとにかく止めたくないというニーズがある。これを1台に詰め込むのではなく、複数で分散して、サービスを冗長化するのがEasyBlocksの真骨頂だ。しかも、管理インターフェイスは1つに統合されているため、複数台でも管理負荷は上がらない。

一括のソフトウェアアップデートも可能

 冗長化構成を採っているため、いったん運用を開始したら、管理者はアプライアンスの存在すら意識しないで済む。また、ソフトウェアのアップデートも自動で通知され、EasyBlocksの管理インターフェイスから各ノードのアップデートを一括で行なえる。

 もちろん、小型でありながら企業のシステムを支えるサーバーであるため、サポートも充実している。事前設定後の出荷やネットワーク構成の相談、障害時の代替品の準備など、迅速に対応してくれる。

 価格は9万8000円(税込)で、ラックパーツなどを付属させた2ノード、3ノードセットも用意されている。ネットワークサービスのトラブルで悩んだことのあるユーザー、とにかく手間なくサービスを導入したいユーザーは、ぜひチェックしてもらいたい。

■関連サイト

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード