5月26日、日本マイクロソフトは中小企業向けのWindows Serverシリーズの最新版「Windows Small Business Server 2011 Essentials 日本語版」を発表した。同日より、パートナー各社のハードウェア、アプリケーションおよび導入/保守サービスなどが順次提供される。
Windows Small Business Serverは、Windows ServerにExchange ServerやSQL Serverなどのサーバーアプリ系ションをセットにしたソフトウェア。導入のためのウィザード、OSとサーバーアプリの両方に対応した専用の「CAL(Client Access License)」などが用意されるのが特徴だった。
Windows Server 2008 R2をベースとするWindows Small Business Server 2011では、Exchange Server 2010とSharePoint 2010を搭載する上位エディション「Windows Small Business Server 2011 Standard」、さらに「SQL Server 2008 R2」が利用可能となる「Premium add-on」も用意される。
一方、今回発表されたWindows Small Business Server 2011 Essentialsは、これまでとは大きく変わった構成となっている。最大の特徴は、サーバーアプリケーションを搭載しないことだ。その代わりに、クライアントPCの自動バックアップ、セキュリティやアップデートの更新状態を監視する機能などを搭載。さらに、日常的な作業項目を集約した「ダッシュボード」も提供されており、社内PCの管理に適したサーバーOSになっている。
また、クラウド連携も新たな特徴だ。これは、2011年中に開始予定のクラウドサービス「Office 365」が搭載する、
- Office Web App(OfficeスイートのWeb版)
- Exchange Online(メッセージング)
- SharePoint Online(グループウェア)
- Lync Online(リアルタイムコミュニケーション)
などと連携できるというもの。
Windows Small Business Server 2011 EssentialsのActive Directoryにログオンすれば、Office 365にも自動的にログオンできる「シングルサインオン」の機能も用意されており、ユーザーはオンプレミス/クラウドを意識することなく、アプリケーションやサービスを使えるようになる。
Windows Small Business Server 2011 Essentialsの利用にCALは不要だが、ユーザー/デバイス数が最大25までという制限がある。