前回までは、次世代「Windows Live」(以下Wave4)を構成する、「Hotmail」などのウェブ側のサービスを解説してきた。だがWindows Liveはウェブサービスだけでなく、パソコン側にインストールするアプリケーションスイート「Windows Live Essentials」(以下Essentials)も用意されている。
今回は新しいEssentialsの中から、多くのユーザーが利用するWindows Live Messenger(以下メッセンジャー)を解説しよう。
SNSとの連携を重視
更新情報や写真の表示、コメント投稿も
新しいメッセンジャーは、単なるチャットのクライアントソフトから、メールやSNSなどへの入り口となる、総合的なコミュニケーションソフトへと進化している。
メッセンジャーに限らずWave4では、FacebookやMySpaceなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)との連携が重視されている。Wave4のウェブサービスに自分のFacebookやMySpaceなどのアカウントと連携するように設定すると、Windows Liveホームに、登録したSNSからの更新情報などが表示される(前回も参照のこと)。
しかしこの仕組みだけでは、友人の更新情報を確認するには常にWindows Liveホームを、ウェブブラウザーで表示しておく必要がある。これは現実的な使い方ではないし、友人の情報がアップデートされてもすぐに確認できない。そこで、常時起動しているメッセンジャーに、SNSの更新情報を表示する機能が追加されたわけだ。
新しいメッセンジャーでは、チャット画面やユーザーの在席情報の表示エリアとは別に、SNS情報の表示エリアが用意されている。ここに、Wave4と連携しているSNSからの情報が表示される。表示される情報は、メッセンジャーに登録されている友人のつながり情報(ショートメッセージ)や、登録されているHotmailの新着メール、FacebookやMySpaceなどのSNSに登録されている友人の情報などである。
何よりも便利なのは、SNSにアップロードされた友人の写真も、メッセンジャー上に表示されることだ。これなら更新情報をテキストで受け取って、ウェブブラウザーでSNSにログインしてページを確認する、といった手間がかからない。
表示されている写真エリアにマウスポインターを重ねると、複数の写真がアップされている際には、自動的に表示する写真を切り替える。さらに写真をクリックすれば、Silverlightベースのスライドショーソフトが起動するので、簡単に写真を楽しめる。
さらに、SNSから取得した写真やメッセージには、メッセンジャーからコメントをつけられる。いちいちSNSにログインしなくても、メッセンジャーから簡単にコメントできるわけで、ちょっと手が空いたときに気軽にコメントを返せる。友人とのコミュニケーションの頻度も高くなるだろう。
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