日本ヒューレット・パッカード(株)(以下HP)は26日、一足早く2009年秋モデルのデスクトップパソコン4シリーズを発表した。新筐体のミニタワー機や省スペース機がラインナップされている。また、全製品が同日発表された「Windows 7 フリーアップグレードキャンペーン」の対象機種となっており、無料でWindows 7にアップグレードできる。26日12時から発売の予定。
新筐体でパワーアップしたミニタワーCore i7
同社コンシューマー向けデスクトップの最上位に位置する「HP Pavilion Desktop e9000」シリーズは、ゲームや3Dコンテンツ作成などハイパフォーマンスを求めるユーザーに向けた高性能パソコンとなっている。ボディーは既存の「m9000」シリーズから変更され、「ID09」と呼ばれる2009年モデルの新筐体を採用する。新筐体はシンプルさと使い勝手を重視。USBポートを本体上側に設けたほか、インジケーター類を前面右上に集約するなどの改良が施されている。
e9000シリーズは、搭載プロセッサー別に3ラインナップが用意される。搭載CPUはすべてクアッドコアCPUで、インテルCore i7プロセッサーを搭載する「e9190」、インテルCore 2 Quadプロセッサーを搭載する「e9180」、AMD Phenom II X4プロセッサーを搭載する「e9160」の3機種のラインナップとなっている。OSはWindows Vistaで、Home Premium、Ultimate、Businessの32bit版か64bit版を選べる。ハイエンド機ではOSが64bit版固定の製品も多い昨今、32bit版も選択できるのは、互換性を重視するユーザーにはありがたい。
CPUとチップセット以外の特徴は共通で、460W電源を内蔵したMicro ATX対応ミニタワー型筐体に、2つの光学ドライブ用5インチベイとHP独自のリムーバブルHDD「HPポケット・メディア・ドライブ」「HPパーソナル・メディア・ドライブベイ」を備えるなど、拡張性に優れた製品となっている。内蔵の3.5インチHDDにこれらリムーバブルHDDを組み合わせると、HDD容量は最大で4.5TBを実現できる(内蔵のみの場合は1.5TB×2)。
グラフィックス性能の高さと選択肢の豊富さも特徴で、グラフィックスカードはNVIDIA GeForce GTS 250(メモリー1GB)やGeForce GT 230(メモリー1.5GB)、ATI Radeon HD 4850(メモリー1GB)など計4種類のGPU搭載カードを用意。ゲーマーでもゲーム用途は重視しない人でも、用途に合わせた製品を選べる。
価格も非常に安価だ。直販サイト「HP Directplus」での販売価格は、Core i7のe9190が最小構成価格8万9800円から、Phenom II X4のe9160が最小構成価格6万9930円からとなっている。新製品の主な仕様は以下のとおり。
e9190 の主な仕様 | |
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CPU | Core i7 975 Extreme Edition(3.33GHz)/Core i7 950(3.06GHz)/Core i7 920(2.66GHz) |
メモリー | 3~12GB |
グラフィックス | GeForce GTS 250/GeForce GT 230/GeForce GT 220/Radeon HD 4850 |
HDD | 320GB~3TB(1.5TB×2) |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ/BDコンボドライブ/DVDスーパーマルチドライブ |
テレビ機能 | 地上デジタル放送チューナー×2 内蔵(オプション) |
無線通信機能 | IEEE 802.11b/g/n(Draft 2.0) |
サイズ | 幅170×奥行き420×高さ385mm |
OS | Windows Vista Home Premium/Business/Ultimate(32bit版または64bit版) |
価格 | 8万9800円から |
e9160 の主な仕様 | |
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CPU | Phenom II X4 925(2.8GHz)/Phenom II X4 810(2.6GHz) |
メモリー | 2~8GB |
光学ドライブ | BDコンボドライブ/DVDスーパーマルチドライブ |
価格 | 6万9930円から |
それ以外の主な仕様はe9190と同等 |