(株)ワコムは24日、パソコンの画面上で、同社の電子ペンと指の両方で入力操作が行なえるセンサーシステムを開発したと発表した。
これは、次期Windows OS“Windows Vista”対応パソコンに合わせて開発したシステムで、電磁誘導方式(EMR)センサーと抵抗膜方式センター、コントローラーを組み合わせたもの。電子ペンによる自然で直感的な機器操作と精度の高い文字入力に加え、指による手軽な操作が可能になるという。
システム概念図 |
電磁誘導方式(EMR)センサーは、筆圧感知が256段階で、読み取り分解能が0.0125mm、読み取り精度は±0.5mm、読み取り速度は毎秒100ポイント以上、読み取り可能な高さは3mm。電源はDC5Vで消費電流は40mA以下。抵抗膜センサーは解像度が1024×1024で、読み取り速度は毎秒87ポイント以上。電源はDC3.3Vで消費電流は2mA以下。
同社では第4四半期に出荷を開始し、1年間で15万個の出荷を見込んでいるという。
併せて、有効エリアが最大30インチの大型ディスプレー用EMRセンサーを開発したことも発表した。新開発の小型センサーコントローラーIC『W6007』を搭載することで、省電力/低コスト/基板の省面積化を図ったという。インターフェースは、調歩同期シリアル(UART)またはUSB 1.1(Full Speed)。分解能は0.01mmで、座標精度は±0.4mm、サンプルレートは毎秒133ポイント。センサー表面からのペン読み取り可能範囲は7~20mm。電源はDC5Vで消費電流は最大200mA。
同社では第3四半期に量産出荷を開始し、1年間で10万台の出荷を見込んでいるという。