日本アイ・ビー・エム(株)は20日、同社のサーバー製品“eserver”の最上位機種となる企業向けサーバー“zSeries”において、日本の企業の基幹業務に適したメインフレーム『IBM eserver zSeries 800』(以下z800)を発表した。併せて、z800専用OS『z/OS.e(ドットイー)』、z800専用のソフトウェア使用料金体系“zELC(zSeries Entry License Charge)”を発表した。
『z800』 |
『z800』は、64bitアーキテクチャーを採用するzSeriesの普及機として位置付けられる。プロセッサー数は1~4基、メモリーサイズは8~32GBの9モデルを提供する。価格は上位機種『z900』の約5分の1程度に設定されているという。1台のサーバー上で複数のOSを利用できるパーティショニング機能、1つのプロセッサーモジュール基板上に複数のCPUを搭載する高密度実装技術“MCM(Multiple Chip Module)”、CPUやI/Oなどのシステム資源の割り当てを最適化する機能など、zSeriesの全機能を搭載しているという。対応OSは、z/OS、OS/390、z/VM、Linux for zSeries、z/OS.e。出荷開始時期は3月末を予定する。価格は個別商談ごとにサービス、ソフトウェアを組み合わせて決定する。
『z/OS.e』は、同社のz/OSの機能の中から、ウェブアプリケーション、ERP、CRMなどe-ビジネス用アプリケーションを稼動させる機能だけに限定したz800専用OS。z/OSの約10分の1の価格で提供するという。出荷開始時期は4月を予定する。なお、z800専用のソフトウェア料金体系では、従来の価格体系に比べ最大で約45パーセント安く設定されているという。