【ビジネスシヨウ2000 TOKYO Vol.6】音楽、動画配信を中心に“Mobile Revolution”を進めるNTTドコモのブース
2000年05月23日 00時00分更新
(社)日本経営協会と東京商工会議所が主催する“ビジネスシヨウ2000
TOKYO”が、東京・有明の東京ビッグサイトで開幕した。今年のテーマは“IT革命が拓くビジネスの未来”。出展社数は昨年より170社ほど増え、計638社が参加し、新製品を数多く展示している。
本稿では、特に勢いのあった、情報・通信ゾーンのNTTドコモの展示について報告する。
(株)NTTドコモのブースは、“Mobile Revolution”をテーマに、インターネットと携帯電話が融合した新しい世界を展開した。
常に人だかりが絶えなかったNTTドコモのブース |
携帯で音楽と動画を楽しめる時代が目前に
音楽はモバイルで手に入れる時代とし、すでに5月から始まっているPHSによる音楽配信サービス(MMDサービス)や、音楽に続くコンテンツとして“動画”によるビジュアルコミュニケーション端末などを紹介。
動画については、今年後半のサービス開始に向けて、配信のネットワーク構造や、端末仕様、サービス体制などを検討しているところだ。
また来年にはW-CDMAシステムが登場する。移動時で最大384Kbps、静止時で2Mbpsまでのデータ伝送を可能にする。MPEG4技術と連携し、さらに滑らかな動画も扱えるようになる。まもなく手軽な動画テレビ電話も現実のものとなるだろう。
松下電器産業のSDメモリーカード対応MP再生機に接続したPHSのデモ(左)と、そのモックアップ(右) |
MPEG4を使用した64Kbpsの双方向動画通信により、動画テレビ電話として使えるビジュアルフォンの参考出展 |
PHSを利用できる動画端末。デモではパルディオ622Sと接続して利用していた |
。当初はPHSのキャリアを使い、順次W‐CDMAに移行する
一体型の動画端末。市場に出回るときは、このような形になるという |
PDA型のテレビ電話。ハンドセットと組み合わせて使う |
位置情報サービスも携帯で
DLP(ドコモロケーションプラットフォーム)サービスとしては、自分や相手の位置がモバイルで検索できるサービスの紹介があった。これは、自分の位置をピンポイントで見つけるられるもの。ドコモPHSエリア内の“いまドコ”サービス対応PHSを持っていれば、PHS網からISDN網、位置情報センター、一般公衆回線を介して、位置情報をパソコン上やFAXで出力できる。“いまドコ”サービスの発展形として、迷子の探索やトラック配送の探索、緊急通報の位置確認などにも利用できる。現在、地図会社やメーカーと共同で検証しているところだ。
“いまドコ”サービスが手軽に使える小型専用端末。アンテナを内蔵し、外形は約41×69×17mm、重量43g。月額980円から利用できるP-docoプランもあり |
さらに位置情報関連では、“iナビリンク”の展示もあった。これは、iモード携帯端末とiモード対応カーナビを接続し、カーナビ上でiモードのコンテンツが楽しめる機能。カーナビ向けコンテンツ『iナビリンクサイト』から得た位置データを使って、カーナビ上に目的地として設定したり、位置データを備えたiモードメールで、現在のお互いの位置を確認できる。
Java搭載によって、さらに広がる携帯の用途
さらにパワーアップしたiモード端末も参考展示。年末を目処にJava搭載端末が登場する。Java搭載端末を利用すれば、ダイナミック(動的)にコンテンツを利用できる。サーバーから自動的にコンテンツをダウンロードするエージェント機能を使い、ニュースやゲームなどの定期的なコンテンツ配信もできるようになる。セキュリティーシステムを構築すれば、預金残高の確認や支払いも安全に行なえる。Java搭載端末の参考出品。オセロゲームができる(画面上) |
これ以外にもW-CDMA端末のコンセプトモデルがいくつか展示された。コンシューマー向けのリストタイプや、ビジネス用途向けにカード型データ伝送タイプなどを展示。
コンシューマー向け(上)と、ビジネス用と向け(下) |