みやはら@にほんおらくるです。先週は大阪でLinuxセミナーを行なってきました。午前中はOracle8のLinux版のインストールを実演。午後はセコム情報システムさんのLinuxソリューションサービス、大阪のベンチャー企業、デジタルデザインさんの高速ミドルウェア(クライアントとデータベースの間の接続を受け持つソフトウェア)「FastConnector」のご紹介をしていただきました。会場には70名以上の方が詰め掛け、大盛況のうちに終了しました。休憩時間中に参加された方とお話したり、アンケートの結果を見ていると、大阪も東京に負けず劣らず、ビジネスでLinuxを使おうという機運が盛り上がりつつあるようですね。
反面、Lixnu関係のセミナーがほとんど東京でしか行なわれていないのは残念だという意見もありました。インターネットを通じて情報が流通しているといっても、情報に直に触れられるセミナーの必要性は非常に高いのですが、Linux関係の企業の多くが東京中心で活動をしており大阪に足場がない、地方に出張してセミナーを行なえるほどの体力がないといった問題があります。とりあえず、私自身は特に関西方面で月1回ぐらいセミナーを行なっていく予定ですし、9月にはLinuxWestといったイベントも行なわれる予定です。またProject BLUEでも月1回のペースでセミナーを行なっていますので、興味のある方は参加してみてください。
セミナーで「Slackwareはサポートされないのですか?」という質問がありました。どのLinuxのディストリビューションをサポート対象とするかは、ソフトベンダーとしては非常に大きな問題です。私の会社でサポート対象としているのはredhat LinuxとTurboLinuxの2つのメジャーな商用ディストリビューションです。なぜか?一番大きな理由はLinuxをこれから使おうと思っている人からはほぼ必ず「どのディストリビューションを使えばいいのか」「ディストリビューションの違いを解説して欲しい」という質問、意見をいただくからです。
どのディストリビューションも同じLinuxですから、技術的にはその上でソフトウェアを同じように動かすことはできます。しかし現在はLinux自体の普及を最優先で考えなくてはいけない時期ですから、入り口を選択する段階で迷うことを少しでも減らしておきたいわけです。ですので、現在「このディストリビューションなら、ビジネス用途で使う場合にはサポートできますよ」と言えるのは、諸々の事情を鑑みればとりあえず前記2つのディストリビューションになりますよ、というわけです。
過去にUNIXが辿ってきた道を考えると、ディストリビューションの違いはないほうがユーザーとして、そしてLinux用のアプリケーションを提供するベンダーとしてありがたいのは事実です。しかし多様性があってこそ発展も見込めるわけですから、両者のバランスを如何にしてとっていくのかがディストリビューションの今後の大きな課題でもあるでしょう。
1回目、2回目となんだか課題を上げるだけで終わっちゃってますね。もちろん、今後このあたりの具体的な解決方法も考えていきますから、ご期待ください。
(宮原 徹)