名前にもブルーを冠した「Aspire 6920」
まず気になったのが、日本エイサーの「Gemstone Blue」(Aspire 6920)だ。液晶パネルのサイズは16インチで、重量も3.5kgある。持ち運ぶ用途には向かないが、リビングと仕事部屋など、家の中を移動させる用途には支障ない。最上位のBD-ROM搭載モデル(AS6920G-832G32)の実売価格は18万円台となる。
HDMI端子搭載で、AVシステムとの連携が可能だが、良質なヘッドホンをつないで好きな場所で箱庭的にコンテンツを楽しむといった、場所やシチュエーションに合わせた利用方法が選べる点もノートの魅力だろう。
最近のノートパソコンはとにかくデザインが重視されているが、この製品の外観もなかなかのこだわりだ。天板は一見するとピアノブラックなのだが、実は濃紺である。多層塗装により、見る角度で少しずつ色合いが変わる。パソコン起動時には、中央の「acer」ロゴが白く光る凝りようだ。
箱庭的にBDを楽しむのも、また良し
Gemstone Blueのパネルはノートで一般的な16:10ではなく、16:9のアスペクト比になっているため、上下に無駄な余白がなくBDのコンテンツを楽しめるという利点がある。
実はこのGemstone Blueは「DOLBY HOME THEATER」の規格に対応しており、ドルビーヘッドホンやドルビープロロジックIIxなど仮想サラウンド規格の利用が可能だ。大口径ユニット搭載の密閉型ヘッドホンなどと組み合わせると、かなり上質なプライベートシアター空間が完成する。
組み合わせるヘッドホンとしては、ケンウッドが3月に発表した「KH-K1000」を使用した。53mmの大口径ユニットを採用し、迫力ある低音が楽しめる。装着感に関しても考慮されており、イヤーパッドのやわらかい感触は長時間の使用でも疲れにくい。ドライバーユニットのポートや残響音のチューニングを行なうことで、密閉型でもオープンエアータイプのような開放感のあるサウンドが実現できる点も特徴だ。
選択肢の多いヘッドホンだが、音質と価格のバランスの取れた良質な製品のひとつである。