PIE 2008に、シグマ(株)は、同社のデジタルカメラや、「APO 200-500mm F2.8/400-1000mm F5.6 EX DG」といった交換レンズを手にとって確かめられる「体験コーナー」を設置した。
シグマブースで注目される一眼レフカメラ用交換レンズは4本。
まずはPIE 2008開催前日に、何の前触れもなく突然に参考出品が発表された、標準レンズの「50mm F1.4 EX DG HSM」。発売日や価格は未定。開放絞り値はF1.4、絞りは9 枚羽根を採用。最短撮影距離は45cmで、最大撮影倍率は1:7.4となっている。スーパーマルチレイヤーコートを採用し、フレアやゴーストなど画質の低下につながる要素の軽減に努めたという。同社の解説員によれば、「おそらく、デジタルカメラを念頭において開発された初めての標準レンズではないか」という話だ。
対応マウントはシグマ用、キヤノン用、ニコン用、ペンタックス用、ソニー用を予定している。ただし、HSM(超音波モーター)によるAF駆動方式を採用するため、HSM非対応の一部カメラではAF撮影はできない。
超望遠レンズ3本は、いずれも先に米国ラスベガスで開催されたPMA2008で発表・展示されていたものなので詳細は割愛する。
通称「マグロ」と呼ばれる大口径超大型の超望遠AFズームレンズ「APO 200-500mm F2.8/400-1000mm F5.6 EX DG」は、15.7kgの重量と726mmの全長で圧倒的な存在感を示していた。
超望遠AFズームレンズの「PO 120-400mm F4.5-5.6 DG OS HSMA」と「APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM」の2本も、ユーザーの視線による集中砲火にさらされていた。手ブレ補正機能を搭載しながらも、実売価格10万円前後が予想されるこれら2本の発売は、超望遠レンズを不可欠とするネイチャー系の撮影シーンに大きな影響を与えることが予想される。国民の祝日にあたる明日(3月20日)になれば、野鳥撮影などを目的としたユーザーが購入を前提とした熱い質問を解説員に浴びせかけることは間違いなさそうだ。