マイクロソフトの新たな統合開発環境である「Microsoft Visual Studio 2008 日本語版」が、2月8日に発売された。 Visual Studio 2008 は、最新のテクノロジーを最大限に活用したアプリケーション開発を実現するためのソフトウェア群だ。今回は、マイクロソフトの担当マネージャに、 Visual Studio 2008 の「スゴイところ」を聞いた。
ライフスタイルやワークスタイルの
デジタル化を支える先進の統合開発環境
――新しいテクノロジーが豊富に搭載された Visual Studio 2008 がリリースされました。注目の機能が目白押しですが、そもそもどのような製品なのか基本的なことから教えていただけますか。
近藤氏:まずひと言で説明すると、 Visual Studio は「ソフトウェアを開発するための道具」です。
今日、ソフトウェアはビジネスにおいても、生活においても広く浸透しています。たとえば、現在では多くの人が毎日のように利用しているインターネットでは、オンラインでショッピングしたり、画像や音楽を楽しむことができるようになりました。このようなさまざまなサービスの裏側には、数多くのソフトウェアが存在していて、気がつけば私たちの日常には実に多くのソフトウェアが溢れているのです。
ビジネスの世界も同じで、かつては紙で処理されてきた情報が電子化され、ネットワークを通じてやりとりされるようになりました。ソフトウェアは従来、主に人間が行なう作業を自動化することに使われてきました。しかも最近では、収集したデータの分析にも多く用いられ、ビジネスにおける優位性を確立するためにも使われています。変化の著しいビジネス社会で生き残っていくために、もはやソフトウェアなしではいられないのです。
このようにソフトウェアは、現在のライフスタイルやワークスタイルにおいて重要な位置を占めていますが、求められているのは決して画一的なものではなく、人やビジネスのニーズにマッチしたものです。その要求に応えるための統合開発環境、それが Visual Studio なのです。
――Visual Studio 2008 の製品ラインについて簡単に教えてください。
鈴木氏:まず、すべての開発者の方に使っていただきたいのが「Visual Studio 2008 Express Edition」です。これはマイクロソフトのWebサイトで無償で公開しています。
企業向けの製品には、大きく3つの製品ラインがあります。まず、クライアントソフトの開発向けの「Visual Studio 2008 Standard Edition」が挙げられます。次が、サーバやクライアントのソフトウェア開発ツールとして本格的にお使いいただける「Visual Studio 2008 Professional Edition」です。また、チーム開発を行なう場合は、「Visual Studio Team System 2008」が適しています。
このうち、後者2つの Professional Edition と Team System については、MSDN(Microsoft Developer Network・マイクロソフトに関係する製品の開発者を支援するためのサービス)と組み合わせた「Visual Studio with MSDN Subscription」製品を用意しています。 MSDN Subscription は開発に必要なものがすべて含まれるという大きなメリットがあります。
たとえば「Visual Studio 2008 Professional Edition with MSDN Premium Subscription(以下、MSDN Subscription)」には、 主に開発用途に限定されますが、Windows サーバおよびクライアントの全製品、 Exchange Server や SQL Server などに代表されるサーバ製品、さらに Office 製品の日本語版/英語版などが、少し前のバージョンを含めすべて提供されます。 MSDN Subscription が有効な期間中に提供されるこれらの製品はすべて使用することができ、かつ新製品はいち早く MSDN 会員向けにダウンロード提供されることも魅力的です。また、この MSDN Subscription は、製品ごとではなく、人に対するライセンスなので、その管理も容易なため、ぜひお勧めしたいですね。