三洋電機(株)は31日、水中での撮影が可能な小型デジタルムービーカメラ“Xacti”(ザクティ)『DMX-CA65』の発表会を都内で開催した。発売は6月15日で、価格はオープンプライス。予想実売価格は6万円前後。
JIS IPX8/IPX5(防水保護等級)相当の防水処理が施されており、水深1.5mで60分間使用できるのが特徴。同社によると、水中で使用できるズームレンズ(光学5倍)搭載のビデオカメラの製品化は世界初だという。発表会では実際にDMX-CA65を水槽に沈める実演デモを行なっていた(ASCII.jp ムービーフラッシュで動画公開中)。
防水対応のXactiは2006年に登場した『DMX-CA6』(関連記事)があり、今回が初めてではない。ただしCA6はIPX4相当(あらゆる方向の水しぶきから保護)の防水機能であり、水に沈めることはできなかった。今回の新機種はIPX8(潜水状態での水の浸入を保護)およびIPX5(あらゆる方向の噴流水からの保護)を満たしており、水中での撮影が可能になった。
動画の録画フォーマットにはMPEG-4 AVC/H.264を採用。4GBのSDHC対応SDメモリーカードに、TV-SHQ(640×480ドット、30フレーム/秒、ビットレート3Mbps)で2時間25分、TV-HQ(640×480ドット、30フレーム/秒、ビットレート1.5Mbps)で5時間13分の記録が可能。320×240ドットの解像度であれば、最大15時間8分の記録が行なえる。
また、高速画像処理LSI“ピュアフォースエンジンⅢ”の搭載により、暗い場所での動画撮影能力が向上。最低2ルクスの被写体照度でも撮影が可能だという。また静止画撮影においてもISO1600という高感度撮影が可能となっている。
なお、DMX-CA65には動画を編集するためのソフトとして、アドビ システムズ(株)の『Adobe Premiere Elements 3.0』が付属。さらに静止画の閲覧や管理が行なえる『Adobe Photoshop Album SE』も付属する。
水中でのバッテリー交換はできない
撮影素子には1/2.5インチのCCDセンサー(有効600万画素)を搭載。電子式の手ブレ補正機能も搭載する。静止画撮影はJPEGで記録でき、記録解像度は3680×2760ドットから640×480ドットまで7段階の選択が行なえる。
バッテリー駆動時間はムービー撮影で連続約80分、静止画撮影で約160枚、再生で約190分となっている。なお、水中でのバッテリー交換はできないという。本体サイズは幅70.4×奥行き111.4×高さ40.5mm、重量は約236g(電池、SDメモリーカード込み)となる。カラーラインアップは“シェルホワイト”“マリンブルー”“ブライトイエロー”の3色。
ベールに包まれたままの“Xacti 2.0”プロジェクト
今回のDMX-CA65の発売にあわせ、三洋電機は以下の8社の動画配信サービス会社と連携し、“Xacti 2.0”プロジェクトを始動する。
- (株)SEEBOX
- (株)エムログ
- シックス・アパート(株)
- (株)ボイスバンク
- (株)AXSEED
- (株)フリップ・クリップ
- フジテレビラボLLC合同会社
- (株)アスクドットジェーピー
まずは6月にXacti 2.0のコミュニティーサイトを立ち上げるとしているが、その詳細などは未定だという。