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【レビュー】大画面テレビ+パソコン+HDDレコーダーで情報を縦横無尽に活用しよう

“インターネットAQUOS”LC-20D10 / PC-AX120S

2007年05月16日 17時57分更新

文● 伊藤裕也

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タッチパッド搭載の新リモコンでラクラク操作

新設計のリモコン

タッチパッドを中央に搭載する新設計のリモコン。テレビ・パソコンの基本的な操作はすべてこのリモコンひとつで行える。タッチパッドの周辺にはマウスの左・右ボタンに相当するボタンやウェブページなどのスクロールに対応するスクロールボタンも備えている

リモコンのカバーオープン

リモコン手前側のカバーを開けたところ。パソコン本体に内蔵されたi.LINK機器の操作やDVD-Videoの再生などはここから行なう

続いてテレビとパソコンの連携機能についても見ていこう。テレビとパソコンの操作体系について、今回のインターネットAQUOSではテレビ番組の視聴や録画、そしてパソコンの基本的な操作を行なうコントローラーとして新設計のリモコンが用意された。この新リモコンはビデオレコーダーユニットの独立と並ぶ新モデルの大きな目玉で、さまざまな工夫がなされているが、その中でも特に注目したいのがリモコン中央に設けられたタッチパッドだ。タッチパッド部分はパソコン操作時にはマウスカーソルを操作する“ポインティングデバイス”として使用し、タッチパッド(四辺と中央)を押し込めばテレビ操作時の“カーソル移動&決定ボタン”としても機能する。つまり、この新リモコン1台でテレビの視聴・録画からパソコンでのマウス操作まで、直感的に操作できるわけだ。カーソルボタンでのマウスカーソル移動だと、上下左右と斜めの8方向入力しかできずに狙った場所へとマウスカーソルを運ぶのが面倒なため、ポインティングデバイスとして常用するしやすいタッチパッド導入の意味は大きい

PCメニューの画面

リモコン対応のメニュープログラム“PCメニュー”。メニューは1~12の数字が割り振られており、リモコンの数字キーを押すことでその項目に移動できる。それぞれの項目にあるサブメニューも同様の仕組みになっている

PCメニューの“ブロードバンド放送”

PCメニューにあるカテゴリーのひとつ“ブロードバンド放送”。有名なビデオオンデマンドサービスサイトがあらかじめ登録されている

PCメニューからウェブページ表示

PCメニューからウェブページ表示は、このように全画面での表示となる。この表示モードでは文字の大きさを変更する拡大表示(3段階)をサポートするほか、PCメニューにおける同じカテゴリーの別サイトへのジャンプもリモコンの選局ボタンから容易に行えるようになっている

リモコンからの文字入力をサポートするヘルパーアプリケーション

リモコンからの文字入力をサポートするアプリケーション。漢字の入力では文字を入力するたびにそれに対応する単語が表示されるようになっており、文字を入力する際の手間の軽減が図られている

パソコンとテレビの切り替えは、テレビ→パソコン、パソコン→テレビのどちらのケースもボタンひとつで操作可能だ。なお、テレビ→PCをワンアクションで切り替えた場合はメニュープログラムの“PCメニュー”が自動的に表示される。このPCメニューは付属リモコンからの操作を前提に設計された独自メニューで、あらかじめ登録したウェブページや写真ファイルのスライドショー表示、DVD-Videoの視聴をリモコンにある数字キーを押すだけで行える。メニューに登録されているウェブページは検索サイトをはじめとした各種情報サイト、オンデマンドビデオサービス、オンラインバンギングサービスなど幅広く、それらと別にユーザーのお気に入りウェブサイトを追加登録することも可能だ。このウェブページ対応はインターネットAQUOSが特に注力したポイントのひとつで、検索ページのようなキーワード入力を要求されるページでもヘルパーアプリケーションによってリモコンから容易に文字入力ができるようになっている。リモコンでの文字入力は携帯電話による文字入力と同じ感覚で実行でき、漢字の変換には予測変換もサポートしている。テレビを見ていて「ふと気になったフレーズ」の検索も、これによりキーボードを手元に引き寄せる手間なくすぐ行なえるわけだ。このように徹底されたテレビとパソコンの連携は新しいインターネットAQUOSでも健在である。

PCメニューの右上には知りたい単語を入力するエリアが設けられており、ここに文字を入力するとYahoo!Japanでの検索結果が自動的に表示される。テレビを見ていてふと気になった情報を調べたい状況などで便利だ

価格はシャープが運営するオンラインストア“いい暮らしストア”で37万4000円(延長保証込み)と設定されている。店頭での実売価格は30万円台前半といったところだ。大型の液晶パネルを採用しながら、表示解像度はSXGA+よりも低く、OSがVista Home Basicで新GUI“Windows Aero(エアロ)”をサポートしないなど、不足を感じる部分もあるにはあるが、液晶テレビAQUOSの最新モデルをそのまま使用しており、テレビ番組を即座に視聴・録画できるうえ、テレビを操作する延長で情報検索やDVD-Videoの再生も自然に行える統一されたインターフェースを実現しているのは、パソコンの新しい利用法を提案している。テレビを単に見るだけではなく、そこから得た情報を積極的に活用していきたい人、テレビを中心とした統合AV環境が欲しい人など、“テレビ+α”の付加価値を求める人に強くオススメしたい製品だ。



“インターネットAQUOS”LC-20D10 / PC-AX120Sの液晶TV部の主なスペック
製品名(液晶TV部) LC-20D10-R
画面サイズ 20Vインチワイド(横約44.36×縦24.94cm/対角約50.89cm)
液晶パネル (低反射)ASV液晶
輝度 約500cd/m2
画素数 1366×768ドット(パソコン表示は1360×768ドット)
コントラスト比 1200:1(暗室コントラスト)
550:1(明室コントラスト)
視野角 176°
高画質化機能 3次元Y/C分離/明るさセンサー
サウンド 5W+5Wデジタルアンプ内蔵
チューナー 地上デジタル&BS/110度CSデジタル/地上アナログ
入出力端子 D-Sub15ピンアナログRGB入力(パソコン接続用)/D4×2/コンポジット入力×4/S-Video入力×1/HDMI入力(720p対応)×2/i.LINK×2など
本体サイズ 約53.2(W)×21.7(D)×42.5(H)mm(スタンド付き)
約53.2(W)×9.6(最薄部8.8)(D)×37.0(H)mm(スタンドなし)
重量 約7.8kg(スタンド付き)
約6.6kg(スタンドなし)
消費電力 約72W/約0.14W(待機時)
“インターネットAQUOS”LC-20D10 / PC-AX120Sのパソコン部の主なスペック
製品名(パソコン部) PC-AX120S
CPU インテルCore 2 Duo T5500-1.66GHz
OS Windows Vista Home Basic
メモリ(最大) DDR2-533対応DDR2 SDRAM 1GB(空きスロットなし)(2GB)
チップセット Intel 945GM Express
ビデオ チップセット内蔵(メインメモリーから最大224MBを共用)
HDD 約250GB(パソコン用)、約400GB(i.LINK接続デジタル録画用)
光学ドライブ DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
カードスロット SDメモリーカード/メモリースティック(PRO対応)/xDピクチャーカード×1
通信 10/100/1000BASE-T対応Gigabit Ethernet
I/O USB 2.0×4、IEEE 1394×1、デジタル放送録画・再生用i.LINK×1、外部ディスプレー出力端子(DVI-I、HDCP対応)、テレビパソコン連携(RS-232C)、ビデオ入出力端子、オーディオ入出力端子(光デジタル含む)など
消費電力 最大約95W/待機時約8.6W
サイズ 約175(W)×299(D)×354(H)mm(縦置き時、スタンド含む)
約342(W)×299(D)×93(H)mm(横置き時、スタンド除く)
重量 約7.2kg(スタンド含む)/約6.5kg(スタンド除く)
アプリケーション Microsoft Office Personal 2007、PCメニュー、AV Library、WinDVD for SHARP(CPRM対応版)、Ulead DVD MovieWriter 5 SE、i-フィルター4、シャープテロッパー、携帯方式文字入力ソフト(予測変換対応版)、ウイルスバスター 2007 Trend Flex Security 90日版、ハードディスク消去ユーティリティ、ハードディスクリカバリ/Bootable CD Creatorなど


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