広角写真好きなら是非とも欲しい1台
同じ光学3倍ズームレンズでも、GX8よりも薄型のボディーに仕上がっており、単焦点のGR DIGITALに近い厚みに収まっているため、小さなポーチなどでも持ち運べるのはありがたい。EVFを付けるとややかさばってしまうものの、キット(VF KIT)には“EVF専用ポーチ”が付属するので、このポーチをストラップなどに固定しておくとよいだろう。面倒な印象はあるかもしれないが、じっくり落ち着いた撮影に際してはレンズキャップを外してフードを付け、EVFを装着するという撮影前の手順そのものも楽しみたい。また、GX8やGR DIGITALと同様にストラップ孔は両側面に付いており、ネックストラップで首から下げることも可能なので、EVFやフードを付けた状態での待ち歩きスタイルにはちょうどいい。
GX8ではややもったりとした動作速度という印象だったのに対して動作もきびきびしたものになり、特にAF動作はかなり素早くなった。画質に関しては、同社ならではのややざらついた感じの絵作りとなってはいるものの、輪郭強調や過度のノイズ低減によるベタ塗り感は少なく、細部描写のつぶれもない。なにより、コンパクト機では広角28mmでも周辺で色むらや極端な画像劣化が見られるものが多いのに対し、24mmの最広角でも非常にきっちりとした描写になっているのは驚かされる。さすがに高コントラストなシーンでは白とびするケースも見かけるが、コンパクト機としてはかなり高い画質と言えるだろう。
“Caplio”シリーズは代々広角・高画質を重視し、流行のスリムコンパクト化ではなく充実した機能をウリにしてきた。GX100はGXシリーズを継承しつつRシリーズで採用済みの光学式手ぶれ補正、そしてGR DIGITALの高級感や各種特徴を取り込み、さらに着脱式可変アングルEVFという新しいファンクションも採用し、非常にうまくまとまっている。コンパクトデジタルカメラとしてはやや高め(約8万円)の価格ではあるものの、豊富な機能に加えて妥協のない画質、拡張性や高級感など、購入して必ず満足できる製品となるはずだ。
Caplio GX100の主なスペック | |
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製品名 | Caplio GX100 |
撮像素子 | 1/1.75インチ有効1001万(総1030万)画素CCD |
レンズ | 光学3倍ズーム、f=5.1~15.3mm(35mmフィルムカメラ換算時:24~72mm)、F2.5~4.4 |
静止画撮影 | 最大3648×2736ドット |
ISO感度 | オート、高感度オート(AUTO-HI)、ISO 80/100/200/400/800/1600 |
動画撮影 | 最大640×480ドット、30fps、MotionJPEG圧縮AVI形式(Open DLM準拠) |
液晶ディスプレー | 2.5インチTFT、約23万画素 |
記録メディア | 内蔵約26MBフラッシュメモリー&SDカード(MMC、SDHC対応) |
インターフェース | USB 2.0(Hi-Speed対応)、AV出力、DC入力 |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(DB-60)/単4形電池×2本(アルカリ、オキシライド、ニッケル水素) |
撮影可能枚数 | 約380枚(DB-60使用時) |
本体サイズ | 111.6(W)×25(D)×58(H)mm |
重さ | 約220g(本体のみ)/約250g(バッテリー、ストラップ込み) |