「1人で会社を始めたときに作ったのが、ノートパソコン向けの冷却台。だが、本当はこの冷却台の上に載るものを作りたいと思っていた。ついに自分たちのブランドで、自分たちのデザインで、自分たちの思うようにコンピュータを作るときがやってきた」
デザイン家電のバルミューダが取り組む、新しいブランド
バルミューダが、新たなブランドとして、「BALMUDA Technologies」をスタートする。
従来から発売しているトースターや扇風機などの家電製品は、「BALMUDA」のブランドを継続する一方で、IT機器やAV機器などの技術集積度の高い製品を「BALMUDA Technologies」として展開。その第1弾として、2021年5月に事業参入を発表した5Gスマホを今年冬に発売する。今後もハードウェア製品だけに留まらず、関連するアプリケーションやサービスも新たなブランドで提供することになる。
バルミューダの寺尾玄社長兼チーフデザイナーは、「これまでは、空調やキッチン、クリーナー、スピーカーなどの生活家電を商品化してきた。この枠から逸脱する新たなチャレンジを遂行するために作った新ブランドが、BALMUDA Technologiesになる」と位置づける。
BALMUDA Technologiesブランドの商品は、技術集積度が高いことがポイントとなる。
「白物家電はBALMUDA、黒物家電がBALMUDA Technologiesというわけ方ではない。技術力が商品価値を決める割合が大きいものがBALMUDA Technologiesとなる。その印象を持ってもらうためにTechnologiesという名称をつけた」とし、技術集積度の高い商品という観点で見て、そのなかにはIT機器やAV機器が入るという考え方がベースになる。
この連載の記事
-
第594回
ビジネス
自動車工業会は、今年もJapan Mobility Showを開催、前身は東京モーターショー -
第593回
ビジネス
赤字が続くJDI、頼みの綱は次世代有機EL「eLEAP」、ついに量産へ -
第592回
ビジネス
まずは現場を知ること、人事部門出身の社長が続くダイキン -
第591回
ビジネス
シャープが堺のディスプレーパネル生産を停止、2期連続の赤字受け -
第590回
ビジネス
生成AIに3000億円投資の日立、成長機会なのか? -
第589回
ビジネス
三菱電機が標ぼうする「サステナビリティ経営」、トレードオフからトレードオンへ -
第588回
ビジネス
富士通の子会社でDX専門のコンサルティングをするRidgelinez -
第587回
ビジネス
メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電 -
第586回
ビジネス
マイクロソフト、日本への4400億円のAI/データセンター投資の実際 -
第585回
ビジネス
日本市場の重要性を改めて認識する米国企業、変革期にある製造業がカギ -
第584回
ビジネス
NTT版の大規模言語モデル(LLM)、tsuzumiの商用化スタート、勝算は? - この連載の一覧へ