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東大らがナノシートトランジスタを開発、半導体の高集積化へ

2023年06月13日 06時45分更新

文● MIT Technology Review Japan

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東京大学と奈良先端科学技術大学院大学らによる共同研究チームは、酸化物半導体のナノ薄膜を成膜する技術を用いて、低温で形成可能なナノシート酸化物半導体をチャネル材料とするトランジスタの開発に成功した。

東京大学と奈良先端科学技術大学院大学らによる共同研究チームは、酸化物半導体のナノ薄膜を成膜する技術を用いて、低温で形成可能なナノシート酸化物半導体をチャネル材料とするトランジスタの開発に成功した。 フラットパネル・ディスプレイ用に研究開発された酸化物半導体は、低温で形成可能で、高性能であることから、半導体の集積化技術への応用の期待が高まっている。だが、半導体集積回路への応用にはナノ薄膜の均一な成膜を実現し、さらに、それを用いた高性能・高信頼性なトランジスタ技術を開発する必要がある。 研究チームは今回、原子層ごとに成膜が可能で、均一な膜厚が得られる「原子層堆積法」による酸化物半導体のナノ薄膜の成膜方法を新たに開発。さらに、ナノシート酸化物半導体をチャネル材料として、ゲートが酸化物半導体ナノ薄膜を覆う、高性能で信頼性が高いナノシートトランジスタを開発した。 今回の技術により、半導体のさらなる高集積化とそれによる高機能化が可能となり、エネルギー効率の高いコンピューティングを実現することが期待されるという。

(中條)

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