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鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第46回

リミット解除の爆熱Core i9-12900Kも大丈夫!

【鉄板&旬パーツ】240mm簡易水冷クーラー最強か!? 超ブ厚いPhanteks「GLACIER ONE 240 T30」を試してみた

2022年03月27日 13時00分更新

文● 藤田 忠 写真●藤田 忠 編集●北村/ASCII

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静音性はそれなりだが耳障りには感じない

 テスト中の騒音値もみていこう。静音性に定評のあるFractalのDefine 7 Compactだが、トップパネルはエアフローを重視したスリットパネルを装着している。計測はGLACIER ONE 240 T30を搭載したDefine 7 Compactのフロントパネルから約30cm離れた位置と、椅子に座ったとき耳の位置がくるPCケースのフロントトップから上に60cmの位置の2ヵ所で行なっている。

 アイドル時はセミファンレス動作となるHybrid modeだけでなく、Advanced mode、Performance modeも、回転数400rpm前後となるため、フロントで37dBA、トップで36.1dBAと静かだ。テスト実行中の動作音は順当にアップし、2400rpm台だったAdvanced modeでもフロントで47.4dBA、トップで43.3dBAと40dBAオーバーに達している。

 とは言え、Performance modeなら、フロントは40dBAを超える42.3dBAだったが、トップは37.6dBAと悪くない数値になっている。Performance modeなら、冷却性と静音性を両立できると言える。

オーバークロックで限界冷却性能を見極める

 続いてGLACIER ONE 240 T30の冷却性能を確かめるべく、オーバークロックを実行した。オーバークロックは手軽に、MAG Z690 TOMAHAWK WIFI DDR4のBIOSで、P Coreの動作倍率を「+1」に設定し、オールコア5.0GHzで動作するようにした。

全コア負荷時にP Coerが5.0GHzで動作するように設定した

 ファンの動作モードはAdvanced modeとPerformance modeに絞り、CINEBENCH R23のMinimum Test Duration:30 minutesを実行した際のCPU温度と騒音値をまとめた。

 動作クロックは100MHzのアップになるが、さすがにオールコア5.0GHz動作になるだけに、定格運用の時点でファン回転数がほぼフル回転に近かったPerformance modeは最大で11度、平均で10.85度も上昇してしまっている。

 ただ、定格運用時にファン回転数に余力を残していたAdvanced modeは、オーバークロックしても最大89度、平均84.64度に抑え込んでいる。とは言え、ファンの回転数は3000rpm前後に張り付いており、騒音値はフロントで54.8dBA、トップで47.7dBAに達している。PCケースに収めた状態で、この騒音値はうるさく感じるが、冷却重視でオーバークロックを楽しむなら十分ありだろう。

冷却重視も冷却&静音性の両立もおまかせ

 PCケースは入念に選ぶ必要があるが、なかなか魅力的なパフォーマンスを発揮したPhanteks「GLACIER ONE 240 T30」。2万8980円と安くはないが、ファンのT30-120(PH-F120T30)は2基で9180円することを加味すれば納得できる範囲ではないだろうか。

 また、T30-120(PH-F120T30)の再入荷を待って、既存のオールインワン水冷ユニットなどのファンを換装するのもおもしろそうだ。

抜群の冷却性能を証明した「GLACIER ONE 240 T30」。PCケースは選ぶが、リミット解除の爆熱Core i9-12900Kも十分冷やせるというのは本当だった

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