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有機リチウムイオン電池を高電圧で動作させることに成功=東北大

2022年03月14日 16時41分更新

文● MIT Technology Review Japan

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東北大学の研究チームは、正極に有機化合物を用いた有機リチウムイオン電池を、現行のリチウムイオン電池よりも高い4Vで動作させることに成功した。従来の有機リチウムイオン電池は低電圧でしか動作しなかったが、既存のリチウムイオン電池を超える電圧で動作させることに成功したことにより、コバルトなどのレアメタルに頼らない電池を開発できる可能性が高まってきた。

東北大学の研究チームは、正極に有機化合物を用いた有機リチウムイオン電池を、現行のリチウムイオン電池よりも高い4Vで動作させることに成功した。従来の有機リチウムイオン電池は低電圧でしか動作しなかったが、既存のリチウムイオン電池を超える電圧で動作させることに成功したことにより、コバルトなどのレアメタルに頼らない電池を開発できる可能性が高まってきた。 研究チームは高い容量と高い反応電位という条件を満たす低分子有機物を探索し、「クロコン酸」に着目した。これまでにクロコン酸を蓄電池に正極に使用した研究例はあるが、動作電圧は2V程度と低かった。これは、クロコン酸が持つ5つの炭素ー酸素結合のうち2つまでしか利用できていないためだと考えられた。そこで、第一原理計算で残りの炭素ー酸素結合の酸化還元電位を調べた結果、従来とは別の2つの炭素ー酸素結合が4Vを超える電位を示すことを発見。実際にクロコン酸をリチウムイオン電池の正極に利用して、4Vでの放電が繰り返し進むことを確認した。 研究成果は3月10日、「アドバンスト・サイエンス(Advanced Science)」誌にオンライン掲載された。

(笹田)

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