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iPhone 13シリーズ「意外なカメラ便利機能」をピックアップ!

2022年02月18日 12時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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シネマティックで動画を撮影。オートフォーカスが人物に優先するので、撮影後にフォーカスを背景側に合わせたい場面があれば、写真アプリから編集モードに入り、画面タップでフォーカスを調整できます

本当に簡単な「シネマティックモード」によるビデオ撮影

 続いてiPhone 13シリーズが搭載する、新しいビデオ撮影系の機能を上手に使いこなすテクニックに迫ります。

 iPhone 13シリーズには「シネマティックモード」と呼ばれるビデオ撮影の新機能があります。被写体の背景に自然なボケ効果を加えて「映画のような動画」を撮る機能です。ボケ効果の強弱、つまりフォーカスを合わせる範囲(被写界深度)の調整はF2.0〜F16の間で、撮影の前後に調整ができます。

 動画のボケ効果に緩急を加えると、視聴者の視線を誘導できます。漫画で言うところの“コマ割り”のように、映像にストーリー性というスパイスを加えられるのです。だからと言って、ユーザーが毎度肩に力を入れてiPhoneのカメラを構える必要はありません。最適なボケ味の映像効果は、iPhoneが自動で“いい感じ”に調整してくれるからです。

 最初にiPhoneのカメラアプリを立ち上げて「シネマティックモード」を選択。ビデオ撮影を始めるだけで、フォーカスを合わせるべき被写体の選択や、ボケ効果の移動はiPhoneのカメラが自動でします。フォーカスを合わせたい被写体が動いた場合も、カメラが自動追従。フォーカスを合わせていた人物が一度フレームアウトから外れて、再びフレームインすると、これをフォーカスを合わせるべき被写体として自動認識します。様々なカメラワークをiPhoneが賢くこなします。そして先述の通り、撮影したビデオをiPhoneで再生しながら、フォーカス合わせを合わせたい被写体を画面タップでも変えることもできます。

Apple ProResビデオ撮影とは何か?

 iPhone 13 Proシリーズには、Apple ProResと呼ばれる高精細な映像を記録するための新しい圧縮フォーマットがあります。記録した動画を編集したり、特殊な効果を付けるポストプロダクション業務になじみやすいフォーマットとして、映像制作のプロフェッショナルにも注目されています。小回りが効くiPhoneで、映画や広告宣伝用にも使える映像素材をスナップできると、プロフェッショナルの仕事に幅が広がりそうです。

 カメラアプリの設定に入り、「フォーマット」から「Apple ProRes」をオンにすると、カメラアプリを立ち上げてビデオモードに切り換えた時にApple ProResが選べるようになります。

カメラアプリのビデオ撮影にモードを設定すると、画面の左上に「ProRes」撮影が選べるアイコンが表示される。4Kは最大30fps、フルHDなら最大60fpsの動画撮影に対応しています

 筆者のような一般のiPhoneユーザーが日ごろからApple ProResでガンガン撮影する必要はないと思います。なぜなら高画質なビデオが撮れる対価として、生成されるファイルの容量が4K画質の場合1分間で6GBにもなるからです。iPhone 13シリーズは、通常のビデオ撮影時にも最大4K/60pのDolby Vision対応のHDR動画を記録できます。Apple ProResを少し試してみると、iPhone 13 Proシリーズのすごさがとにかく実感できると思います。

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