見た目どおり、どっしりとした安定感のある走り
シートベルトを締めて、ゆみちぃ部長の運転がスタート。「アクセルを踏んでも、バビューンと進まないのはイイですね」というのがファーストインプレッション。部長はどうやら、ゆったりテイストのクルマが好みのようです。
「思ったより乗り味がシッカリしていますね」とゆみちぃ部長。部員たちも「アメ車ってフワフワしているイメージだけれど、全然違うんだ……」と感心しきり。いわゆるクロカンと呼ばれる車種の中には、足が柔らかいモデルがあったりしますが、ラングラーもですが、一般的な国産車よりも硬質な足回り。そしてコーナーリングでのロール量も少なめ。だから「これ、意外と運転していてラクですね」とゆみちぃ部長もニコニコ。なにより見た目よりは重心が低く感じられ、安定感が抜群。いわゆる都市型SUVとは異なる、実に質実剛健というか、直球というか、そういう乗り味なのです。
一方で「窓とドアのところが太くて見づらいです」とゆみちぃ部長はAピラーを指さします。部長は狭いところを走ろうとする際、どうやらピラー付近とミラーを頻繁に見ているようなのですが、ピラー付近が見えづらいため車幅感覚がつかみにくいようです。
そしてもう一つ気になったのは運転支援系。とにかくビープ音が大きい上に、日本車よりも感度が高いというか、距離があるのに作動します。たとえば前走車に近づいた際に自動ブレーキが動作するのですが、その距離は日本車よりも長めですし、ウインカーを出している時にバイクや自転車が近づくと鳴るのですが、その距離は結構遠くにいてもですし。これを予防安全とみるか、お節介とみるかは人それぞれ。ただ「ビーっ!」という大きな音は、結構心臓に悪く、ゆみちぃ部長もドキドキしっぱなし。
運転支援系ついでにクルーズコントロールも試しました。いわゆる前走車の速度変化を監視する「アダプティブクルーズコントロール」で、こちらの動作はすこぶる安定。惜しむらくは車線監視はついているもののハンドル支援がないことと、クルーズコントロール中のインフォメーションが一見わかりづらいことくらい。でも高速道路を巡行に不満はなく、すこぶる快適。日本車と同じく左手側で操作するのも個人的には◎。ただし、輸入車の常であるウインカーなどの操作は日本車と逆。経験上「クルコンのボタンがある方がウインカー」という覚え方をしている部員Kは、右左折のたびにワイパーを動かしてしまったり。
ちなみに自然吸気エンジンですので、試しにぶん回してみると、これが意外と面白い! 街中では「トルク細いかも」と思いましたが、高速道路の合流なども元気に加速。ワインディングもマニュアルモードで走るとかなり楽しい! ダウンサイズターボ全盛、いやハイブリッド全盛の時代に、よくぞ自然吸気エンジンを搭載したと拍手です。
【まとめ】友達と一緒に出かけるには良い選択
SUVとしてはちょうどいいサイズ感
アメ車というと「足がフニャフニャ」「燃費が悪い」「デカい」「すぐ壊れそう」というイメージを抱かれる方がいらっしゃるのでは? 部員Sと部員Kは、完全にそのイメージでした。ですがコンパスに触れてみると、燃費はともかく「意外とイイじゃん」というのが偽らざるところ。評価の指標がマイナスから始まるので、かなり良く見えてしまったのは否定できませんが、日本車のSUVと比べても「コレはアリだな」とも。
逆にそういったアメ車に対するイメージのないゆみちぃ部長は、ゼロベースからの評価で、こちらの方が色眼鏡の部員たちより評価に信頼がおけそう。そんな彼女の話を総合すると「独り身で所有するには大きいですが、乗り心地も走りも気に入りました。友達や家族と一緒に出掛けるなら、これはイイ選択肢になりますね」「運転もしやすいですし、装備も充実。内装だってイイ」と、映画を観て気に入ったJeepを高評価。クルマを見るとき、スペックやブランドストーリーに目がいきがちな部員Kは、ゆみちぃ部長の純情な感情を目の当たりにして反省したのでした。
コンパスを高評価したゆみちぃ部長。その一方で「これ以上大きいと運転しづらいかも」とも。Jeepにはコンパスよりも大型のチェロキーやグランドチェロキー、そしてラングラーが用意されているのですが「これ以上の大きさを運転できる自信がない……」とのこと。大丈夫ですよ。だってペーパードライバーの頃は「軽自動車でイイ」と言っていたんですから。とりあえず、現時点のゆみちぃ部長的に、コンパスはジャストサイズなSUVのようでした。
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