飲食店で効果的なフェイスプレートの形状は"おわん型"
そうした取り組みのなかで、理研では、飲食店を想定した4人掛けテーブルに着席し、1分程度会話をした場合に、どのような形状のマウスカバーをすることが有効であるのかを検証。「口元のみをカバー」、「口元と鼻をカバー」、「顎から鼻までをカバー」、「顎から鼻までおわん型でカバー」の4種類の形状のなかで、感染リスク対策として最も効果があったのが「おわん型」であることがわかったという。
理化学研究所 計算科学研究センター複雑現象統一的解法研究チームリーダー/神戸大学 システム情報学研究科教授の坪倉誠氏によると、「口元のみをカバーする形状の場合、約30%の飛沫がマウスガードに付着し、約70%が空気中に放出され、周りへの感染リスクが高い。だが、顎から鼻までおわん型でカバーする形状では、約70%の飛沫がマウスガードに付着し、空気中には約30%しか放出されなかった」という。
「顎から鼻までおわん型でカバーする形状では、大きな飛沫が抑えられるのに加えて、小さな飛沫が漏れ出る量が抑えられる。また、横を向いて隣の席の人に話をしても、直接飛沫がかかることがなく、飛沫到達数が少なくなる。エアロゾルも、おわん型が一番少ない」とした。
![](/img/blank.gif)
この連載の記事
-
第594回
ビジネス
自動車工業会は、今年もJapan Mobility Showを開催、前身は東京モーターショー -
第593回
ビジネス
赤字が続くJDI、頼みの綱は次世代有機EL「eLEAP」、ついに量産へ -
第592回
ビジネス
まずは現場を知ること、人事部門出身の社長が続くダイキン -
第591回
ビジネス
シャープが堺のディスプレーパネル生産を停止、2期連続の赤字受け -
第590回
ビジネス
生成AIに3000億円投資の日立、成長機会なのか? -
第589回
ビジネス
三菱電機が標ぼうする「サステナビリティ経営」、トレードオフからトレードオンへ -
第588回
ビジネス
富士通の子会社でDX専門のコンサルティングをするRidgelinez -
第587回
ビジネス
メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電 -
第586回
ビジネス
マイクロソフト、日本への4400億円のAI/データセンター投資の実際 -
第585回
ビジネス
日本市場の重要性を改めて認識する米国企業、変革期にある製造業がカギ -
第584回
ビジネス
NTT版の大規模言語モデル(LLM)、tsuzumiの商用化スタート、勝算は? - この連載の一覧へ