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Wi-Fi6なら1000BASE-Tと同程度の転送速度が期待できる

Wi-Fi6で家庭内LANを構築、さらにゲームも快適な17万円台高コスパゲーミングPC

2020年01月07日 09時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

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「ZEFT G11」

 次世代無線LAN規格である「Wi-Fi6」(IEEE802.11ax)に対応したパソコンショップSEVENのミドルタワーパソコン「ZEFT G11」は、CPUにCore i7-9700Kを、GPUにGeForce GTX 1660 Tiを搭載しており、ゲーミング用途での高いパフォーマンスが期待できる。では、実際のゲームでどの程度のフレームレートが得られるのだろうか。さらに、ZEFT G11の目玉ともいえるWi-Fi6は、どの程度の転送速度が見込めるのだろうか。そこで、実際にテストを実施し、ZEFT G11のポテンシャルを確認していきたい。

Core i7-9700KとGeForce GTX 1660 Tiを搭載

フルHDならかなり快適にゲームをプレイ可能
Wi-Fi6は有線LANと同程度の転送速度を実現

 では、早速「3DMark」(Version 2.11.6846)の結果からみていこう。Fire Strikeの総合スコアは13841と非常に高く、DirectX 12のテストであるTime Spyも6205と十分ゲームでの高いパフォーマンスが期待できる値だ。4K解像度のテストとなるFire Strike UltraやTime Spy Extremeではさすがにスコアが大きく落ち込んでしまっているが、フルHDなら十分高いスコアを発揮しているといっていい。

3DMarkの結果

 続いて、「Apex Legends」のフレームレートをチェックしておこう。今回は、オプションから描画負荷が最大となるように設定したうえでゲームをプレイ。プレイ中の1分間の平均フレームレートと最小フレームレートを「Fraps」(Version 3.5.99)から取得した。その結果だが、ZEFT G11は、1920×1080ドットにおいて平均フレームレートが120fpsを超え、最小フレームレートも100fpsに迫りつつあるので、十分快適にApex Legendsをプレイできるだろう。さすがに、3840×2160ドットでプレイするには少々厳しい結果となってしまったが、2560×1440ドットでも最小フレームレートは60fpsを上回っており、ZEFT G11のポテンシャルはかなり高い。

Apex Legendsの結果

 さらに、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」では、最高品質に設定したうえで、ベンチマークを実行。そのスコアだが、2560×1440ドットでスクウェア・エニックスが指標で最高評価とするスコア7000を大きく上回っている点は注目したいポイントだ。ここでも、3840×2160ドットはさすがに快適なプレイが難しい結果となってしまったが、2560×1440ドット以下の解像度であれば十分満足のいくパフォーマンスが得られている。それは、平均フレームレートと最小フレームレートの結果をみても明らかで、1920×1080ドットで平均フレームレートが100fpsを上回っているあたりは素直に賞賛できる。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークのスコア

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークのフレームレート

 ゲーム以外のパフォーマンスも確認しておきたい。そこで、「PCMark 10」(Version 2.1.2153)から、無償版でも実行できるPCMark 10のテストグループを実行してみた。すると、総合スコアは4903とまずまずだが、スコアの詳細を見ると、ウェブブラウジングやアプリケーションの起動などの性能を測るEssentialsが8927と非常に高いスコアを示している。また、コンテンツ制作性能を表すDigital Content Creationが7494と高めで、ゲーム以外に動画の加工処理やレイトレーシングにおけるグラフィックス制作など、ZEFT G11は幅広い用途で活躍できることは間違いない。

PCMark 10の実行結果

 さらに、ZEFT G11の注目ポイントであるWi-Fi6についてもチェックしておこう。今回はWi-Fi6対応ルーターとして、バッファローの「WXR-5950AX12」を利用。このWXR-5950AX12に、2.5GHz帯と5GHz帯のWi-Fi6、それに1000BASE-T対応の有線LANのそれぞれを用いてZEFT G11を接続。WXR-5950AX12のUSBポートにUSBメモリーを装着し、メディアサーバーと見立てて、そこにZEFT G11から9GBのファイルを転送する際に要する時間をストップウォッチで測定した。

WXR-5950AX12とZEFT G11を、2.4GHz帯のWi-Fi 6で接続した様子

 その結果だが、Wi-Fi6でも帯域が573Mbpsしかない2.4GHz帯では1000BASE-Tより19秒遅い結果となってしまった。しかし、帯域4803Mbpsを誇る5GHz帯では1000BASE-Tと肩を並べており、Wi-Fi6なら1000BASE-Tと同程度の転送速度が期待できるといえる。

ファイルを転送する際に要した時間

ゲーム以外の多くのシーンで活躍できる
Wi-Fi6もZEFT G11なら準備万端

いち早くWi-Fi6で家庭内LANを組んで快適なゲームライフを送りたい人にオススメ

 以上のテスト結果から明らかなとおり、ZEFT G11は1920×1080ドットや2560×1440ドットの解像度であれば、多くのゲームが快適にプレイできるといっていい。また、ゲーム以外の用途でも高いパフォーマンスが期待でき、さらに17万3580円からと価格も20万円を大きく割っている価格はかなり魅力的だ。

 Wi-Fi6に関しては、真価を発揮するためには対応ルーターが必要になるとはいえ、1000BASE-Tの有線LANと同程度の転送速度が見込める点は特筆すべきポイントだ。実売価格が1万円を切るWi-Fi6対応ルーターも登場してきており、このZEFT G11を用いて、いち早くWi-Fi6で家庭内LANを組んでみるのもおもしろいかもしれない。いずれWi-Fi6環境に移行したいと考えるユーザーであれば、まずはこのZEFT G11でWi-Fi6に対応させ、準備を図ってみてはいかがだろうか。

試用機の主なスペック
機種名 ZEFT G11
CPU Core i9-9700K(定格クロック3.6GHz、最大クロック4.9Hz、8コア/8スレッド、キャッシュ容量12MB)
CPUクーラー SilverStone PF240-ARGB-7R
グラフィックス GeForce GTX 1660 Ti(6GB GDDR6)
マザーボード ASRock Z390 Pro4(Intel Z390)
メモリー 16GB PC4-21300(DDR4 SDRAM、8GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用
ストレージ 500GB SSD(Crucial「P1 CT500P1SSD8JP」、NVMe)、1TB HDD(東芝製、Serial ATA 6Gbps)
内蔵ドライブ DVDスーパーマルチドライブ(USB接続、外付け)
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)
インターフェース(前面) USB 3.1 Gen.1(Type-A)、USB 3.1 Gen.2(Type-C)、ヘッドセット端子
インターフェース(背面) USB 3.1 Gen.2(Type-A)、USB 3.1 Gen.2(Type-C)、USB 3.1 Gen.1×2、USB 3.0×2、HDMI、DisplayPort×3、スピーカー端子、1000BASE-T LAN、PS/2
拡張スロット PCI Express 3.0 x16、PCI Express 3.0 x4、PCI Express 3.0 x1×3
内部I/O SATA×6、M.2×2
電源 600W(SilverStone、80PLUS GOLD)
サイズ およそ幅210×奥行428×460mm
OS Windows 10 Home(64bit)

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