テクノロジー活用のイノベーションがひとつの特徴
一方で、バッハ会長は「日本には、豊かな歴史、伝統、最先端を行くイノベーション、おもてなしという文化、スポーツを愛する心がある」とも評価する。
最先端を行くイノベーションという点では、いくつかの取り組みがある。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長は、「東京2020オリンピック大会は、オリンピックの歴史においても将来語り継がれるような重要な転換点を担う大会になる」と前置きし、例をいくつか示す。
「金、銀、銅メダルは、廃棄されたスマホなど、都市鉱山から出た金属をリサイクルして製作する。また、地方自治体から供出してもらった木材で選手村ビレッジプラザを作り、終了後には解体して、それぞれの地方自治体に木材を返すことになる。聖火トーチは宮城県の仮設住宅のアルミを再利用し、新幹線の車両製造技術を使って製作。表彰台にもプラスチックの廃材を利用し、私の個人的な気持ちでは、表彰台に立った選手の母校に寄贈したいと考えている」とし、
「新たなオリンピックは、国際社会のなかでの持続可能性を求めるものになる」とした。
また、小池百合子都知事は「大会時の円滑な輸送の実現、経済活動との両立に向けてテレワーク、時差Biz、交通需要マネジメントの3つを一体的に進め、スマートBizの推進を行なっている。また、最先端エネルギー設備の導入などにより、サスティナブルなモデルを示したい」と、テクノロジーを活用したイノベーションが、東京オリンピックのひとつの特徴になることを示してみせた。
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