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沖縄DC~東京DC間の1G専用線もバンドル、DRだけでなくメインサイト需要も見込む

1ラック月額9.8万円、キヤノンITSが沖縄DCで低価格ハウジング

2017年10月19日 10時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は10月19日、同社の沖縄データセンター(沖縄DC、沖縄県名護市)を利用した新たなハウジングサービスを提供開始した。沖縄~東京間の専用線(1Gbpsベストエフォート)と電源をバンドルして、1ラック月額9万8000円(税抜)の低価格で提供する。

キヤノンITソリューションズが提供開始した、沖縄データセンター ハウジングサービスの特徴。沖縄~東京間の専用線もバンドルされている

 2009年に開設されたキヤノンITSの沖縄データセンターは、同社のグループ会社であるクオリサイトテクノロジーズが運営している。首都圏との同時被災リスクが低いこと、FISC(金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準)に準拠していることなどから、これまで主にディザスタリカバリ(DR)/バックアップサイトとして活用されてきた。金融機関の本番サイトとしても10年間の稼働実績を持つ。

 今回の新サービス開始の背景には、2016年春に開通した、高速/大容量/低価格の海底ケーブル「沖縄国際情報通信ネットワーク」がある。これは、沖縄県が県内のIT産業振興を目的として、沖縄~首都圏間の回線コストに対し補助金を出しているもので、キヤノンITSによると「東京~大阪間と同等の価格で回線敷設が可能」になった。なおこの海底ケーブルは、沖縄と東京だけでなく、香港、シンガポールも陸揚地としている。

「沖縄国際情報通信ネットワーク」の概要(出典:沖縄県Webサイト)。首都圏~沖縄~香港~シンガポールをつなぎ、国内だけでなくアジアのデータハブを目指す施策

 今回キヤノンITSでは、このネットワークを利用し、沖縄データセンターと同社の西東京データセンター(東京都西東京市)を結ぶ1Gbpsベストエフォートの専用線サービスもバンドルして、ハウジングサービスを提供する。沖縄DCの顧客は、西東京DCまでの回線コスト負担だけでこのネットワークを利用することができる。

 また、オプションメニューとして現地SEサービスを充実させたことで、地方データセンター利用時の不安要素である“現地駆けつけ”も不要にしている。沖縄DCを運営するクオリサイトはシステムインテグレーターであり、一般的な地方データセンターが提供する初期障害対応(手順書に基づいた単純なオペレーション作業)だけでなく、より複雑な障害対応や環境構築/増設、パフォーマンスチューニングといった作業も代行できる。

現地SEサービスを充実させ、複雑な障害対応や環境構築などの作業を提供できる

 ハウジングサービスの価格(税抜)は、1ラックで月額9万8000円(初期費用は別途)。上述のとおり、1Gbpsのベストエフォート回線(西東京DC~沖縄DC間)がバンドルされている。

 また、手順書に基づく初期障害対応サービスは1ラックあたり月額3万円、初期障害対応に加えてより高度な障害対応や環境構築を行う現地SEサービスは月額6万円から。現地SEサービスは、月対応時間が5時間/10時間/15時間の3プランが用意されている。

 キヤノンITSでは、回線バンドル、駆けつけ不要といった新サービスの特徴を生かし、従来のようなバックアップ/DRサイトニーズに加えて、メインサイトとしてのニーズにも対応するとしている。また今回のハウジングに加えて、2018年2月をめどに、沖縄データセンターを活用した遠隔地バックアップサービスの提供も予定している。

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