同社が提唱する新コンセプト「Customer Decision Hub」を実装
SAS、マーケティング統合基盤「Customer Intelligence」を刷新
2015年03月27日 09時00分更新
SAS Institute Japanは3月26日、顧客分析/統合マーケティングソリューション「SAS Customer Intelligence」最新版の国内提供を開始した。SASが考える、企業のオムニチャネル・マーケティングのための新コンセプト「Customer Decision Hub」を実装している。
Customer Intelligenceは、顧客属性や購買行動変化に基づきアウトバウンドマーケティングを自動化する「SAS Marketing Automation」、顧客のコンテクストに基づきリアルタイムなレコメンドを実施する「SAS Real-Time Decision Manager」、マーケティングROIを自動で最大化する「SAS Marketing Optimization」の3製品を主要コンポーネントとして構成された統合ソリューションである。
新版の6.4では、各コンポーネント製品間のプラットフォームを統合し、「データ収集/統合」から「データ蓄積」「マイニング」「レポート/BI」まで、マーケティングのPDCAサイクルに必要となるすべての機能を、単一プラットフォームで提供できるようになった。メタデータを一元管理可能になり、機能間をつなぐための開発が不要になったほか、ユーザーインタフェースも1つに統合されている。
「真のオムニチャネルマーケティング」実現のための統合プラットフォーム
同日の発表会では、デジタル/モバイルの浸透に伴うオムニチャネルマーケティングの変化や、SASが提唱するCustomer Decision Hubについて、同社の北川裕康氏と小笠原英彦氏が説明した。
北川氏は、およそ3000名のマーケティングエグゼクティブとの協働によりSASが得た結論として、マーケティング管理ソリューションには「すべてのチャネルで一貫した、かつシンプルな顧客エクスペリエンスを提供できること」「マーケティングプログラムのROI、マーケティング組織の価値についての説明責任を果たすこと」「個々の顧客の行動を理解し、個別のインサイトを導き出すこと」の3つが求められるとする。
さらに小笠原氏は、真のオムニチャネルマーケティングを実現するデジタルプラットフォームには「5つの重要機能要件」があるとし、それに対するSASの回答がCustomer Decision Hubだと説明した。
「Customer Decision Hubの優位性は、“ハブ”という名前のとおり、あらゆるチャネルを中央で連携、コントロールできること。精度の高いターゲティングが可能で、反応率の高いオファリングにつなげる。また、GUIを通じて、マーケティング部門のビジネスユーザー自身がシナリオを作成できる」(小笠原氏)