今回のことば
「CESから退場しなくてはならないと思っていたが、今年の展示内容を見ると、当初想像したほどパナソニックブースに違和感はない」
(パナソニックの津賀一宏社長)
製品から別のスタイルに変わる、パナソニックブース
米国時間の1月6日から、米ラスベガスで、2015 International CESが開催された。パナソニックは、例年のようにセントラルホールにブースを構え、最新製品や最新技術を展示してみせた。
だが、その展示内容は、ここ数年で大きく変化してきている。製品単体の展示ではなく、ソリューションとしての展示が中心になっているからだ。
ブースのメイン入口に置かれたのは、従来のようなテレビ単体の展示ではなく、独自の超短焦点レンズと高輝度プロジェクターを活用した「Water Projection Mapping」。様々な映像をプールと、背面の滝に投影できるもので、ターゲットはホテルやテーマパークだ。
あわせて入口から目につくのは、まだ発売前のテスラ・モーターズの「モデルX」。パナソニックのリチウムイオン電池が採用されており、自動車産業との結びつきを強調してみせた。ブース内には、フォードやジャガーまで展示されており、これらのインフォテインメントシステムにもパナソニックの技術が生かされていることを示した。
そのほかにも、小売店などで商品情報を表示する「電子棚札」などを活用したストアソリューション、LED照明からスマートフォンを使って簡単に情報を取り出せる高速可視光通信による光IDソリューション「ミュージアムサイネージ」、新聞紙面4面分や雑誌12ページ分を実物大で表示することができる世界初の55型業務用8K液晶ディスプレイ、家からラウンジ、機内、空港内、旅先までをカバーするコンセプト「トラベルスレッド」など、ソリューション展示が相次いだ。
もちろん、Firefox OSを搭載した4K対応テレビ「VIERA CX850シリーズ」、4K対応のブルーレイディスクプレーヤーのプロトタイプ、4月から北米市場向けに発売する電子レンジをはじめとする家電製品などの展示もあったが、前面に打ち出されていたのは、やはりソリューションだった。
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