ヘッドセット接続端子まわりが残念
残念なのは、3.5mm径ヘッドセット接続端子がゴム足付きキャップで保護されている点。同端子を「キャップレス化」した防水スマホは、昨年夏から増えつつあるが、Xperia Zの同端子はキャップレスではない。これだとキャップの開け閉めが面倒で、締め忘れのおそれがあるうえ、ヘッドホンを差したときの見た目も悪い。
ただし付属のソニー製ヘッドセット「MH-EX300AP」の音質は、予想以上に好印象だった。ソニー製インナーイヤー型ヘッドセット「MDR-XB21IP」、オーディオテクニカ製オープンエアー型ヘッドホン「ATH-AD300」(ともに購入当時の価格は約5000円)と聴き比べてみたが、高音/低音とも音の輪郭に嫌味がなく、一番自然で聴きやすかった。音に強いこだわりがなければ、付属のヘッドセットでじゅうぶん楽しめるだろう。
「WALKMAN」アプリの「設定」で「ClearAudio+」をオンにすると、さらにクリアな音質を楽しめる。ソニーモバイルによると「ClearAudio+はMH-EX300APに最適化されている」とのことだが、であれば、MH-EX300APをヘッドセット接続端子に差し込んだときにClearAudio+が自動的にオンになるか、あるいは初期設定でClearAudio+をオンにして欲しかった。とはいえ、1度オンにすれば済む話なので目くじらを立てるほどでもない。
バッテリー交換にはおカネと時間がかかります
注意したいのが利用者自身でバッテリーを取り外せない点。バッテリーは内蔵タイプである。つまり「充電済みの予備バッテリーパックを持ち歩き、必要なときに入れ替えて使う」という運用ができない。出先での充電対策には外付けタイプのバッテリーなどを常時携行するしかないのだ。またバッテリー劣化などでの交換費用は9345円とのこと。また、ドコモの窓口にXperia Zを約1週間預ける必要がある点は知っておいた方がいいだろう。
充電ドックとケースの相性がイマイチ
「美しいデザインは裸で持て」という無言のメッセージなのか、記事執筆時点で存在する充電ドック対応をうたう市販の超極薄ケースを付けたとしても、充電ドックにセットしにくい。無理やりセットすると外しにくく、ケースが壊れる可能性すらある。裸で持つのも、中古での下取りなどを考えると腰が引ける人も多いだろう。残念ながら消費者としては、充電ドック対応ケースまたはケースに対応した充電ドックの発売を期待するしかないのが実状だ。
ドコモのiPhoneが待ちきれない人にもオススメ!?
前述のようないくつかの欠点はあるものの、総合的には間違いなく欲しくなってしまう端末である。唯一バッテリーの持ちが惜しい。たとえ、未来にドコモからiPhoneが発売されるとしても、Xperia Zほどに多機能になるとは考えにくい。「機能だけならAndroidを選ぶけど、iPhoneのようにスッキリしたデザインが好き」ならベストの選択肢だろう。
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