“Trinity”ことデスクトップ向け第2世代APUに続き、AMD特集2回目の今回取り上げるのは、今年10月に登場した“Vishera”こと第2世代「AMD FX」シリーズだ。先代の“Zambezi”からさらにパフォーマンスが向上しており、これからAMDプラットフォームでハイエンド構成を狙うなら最適なCPUといえるだろう。
8コアを身近な存在にするハイエンドCPU
第2世代AMD FXシリーズ
10月に登場したVisheraこと新生「AMD FX」シリーズは、約1年ぶりに登場したAMDのフラグシップCPUだ。Bulldozer第2世代アーキテクチャ“Pildedriver”を採用し、動作クロックの引き上げや内部構造の最適化により、Zambezi世代の「AMD FX」シリーズから約15%パフォーマンスを向上させている。
基本構造はBulldozerアーキテクチャーから変更なく、2基の整数演算コアが1基の浮動小数点演算コアとL2キャッシュを共有する形でPiledriver Moduleを構築。これを4基搭載させることで8コア動作を実現している。
なおPiledriver Moduleは「Trinity」でも採用されているが、「AMD FX」シリーズでは最大8MBのL3キャッシュを搭載させることで、差別化を図っている。
Visheraスペック表 | ||||||
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型番 | FX-8350 | FX-8320 | FX-6300 | FX-4300 | ||
対応ソケット | Socket AM3+ | |||||
コアクロック | 4.00GHz | 3.50GHz | 3.50GHz | 3.60GHz | ||
TCクロック | 4.20GHz | 4.00GHz | 4.10GHz | 4.20GHz | ||
コア数 | 8 | 8 | 6 | 4 | ||
L2キャッシュ | 8MB | 8MB | 6MB | 4MB | ||
L3キャッシュ | 8MB | 8MB | 8MB | 4MB | ||
倍率ロックフリー | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
TDP | 125W | 125W | 95W | 95W | ||
実売価格 | 1万8000円前後 | 1万5000円前後 | 1万2500円前後 | 1万500円前後 |
製品ラインナップは、8コアのフラグシップモデル「FX-8350」を筆頭に、同じく8コアの「FX-8320」、6コアの「FX-6300」、4コアの「FX-4300」の4モデル。ハイエンドながら価格も手頃で「FX-8350」でも1万8000円前後から購入できるため、パフォーマンスを重視するならぜひ「FX-8350」を選択したい。
また「AMD FX」シリーズは、全モデル倍率ロックフリーの「Black Edition」なので、オーバークロック耐性にも優れることから高クロック狙いのオーバークロッカーにとってもおもしろい存在だ。
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