言葉のベクトルを意識する
話をスマートフォンの音声認識に戻すと、単語で話すだけでなく、シンプルな文にすることが大切。番号を知りたいときに「ファイヤーキングカフェ、電話」だと場合によっては、いきなり電話をかけてしまうこともある。しかし、「ファイヤーキングカフェの電話番号」と話しかければ、番号が表示される。すぐに通話をしたい場合は「ファイヤーキングカフェに電話」と言えばいい。
「大阪でコンピュータが安いところ」なんて話しかけ方は要注意。人間は「う~ん。〇〇かなぁ」なんて量販店の名前を挙げたりするけれど、コンピュータはユーザーが知りたい「ところ」が「地域」を指すのか「ショップ」を意味するのかを推測するのが苦手のようだ。同じ「ところ」といっても、「泳げるところ」といえば「プール」か「海水浴場」を意味するように、気が付かずにあいまいな指示を出してしまうことがよくある。
筆者がスマートフォンの音声認識と上手く付き合うために心がけているのは、
●接続詞の「の」「に」「を」などを使うのは、1度に1個か2個
「田中さんにメール」「鈴木さんのメールアドレス(を表示)」などのように。「前田知洋をWebで検索」は接続詞が2つ入るので「Webで検索」/コンピュータ:「何を検索しますか?」/「前田知洋」のように2つのフレーズにわけるとスムーズだ。
●「知りたい、教えてほしい」のか「してもらうこと」を明確に言う
スマートフォンへの指示は、大きく分けて2つある。「電話番号を知りたい」「天気を知りたい」「円/ドルのレートを知りたい」など、「知りたい、教えてほしい」という指示。もう1つは「電話をかけてほしい」「メールを書く。送信する」「30分後にアラームをセット」など、スマートフォンに「してもらいたいこと」を明確に伝えることだ。
●事前に教えておける情報を活用する
意外に知られていないのは、音声認識機能に事前に登録しておけることが多いこと。「私のことは〇〇と呼んでください」「〇〇を兄弟/父/母として登録してください」などは音声入力で登録できるほか、アドレス帳に住所を登録しておけば、「自宅に着いたら「田中さんに電話をかける」を覚えておいて」などでリマインダーを作成できる(iPhoneのSiriの場合)。
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