ソフトバンクとウィルコムの2012年夏スマホは、Androidが5機種。電話番号が2個もらえる端末から、放射線量を測定できる端末まで、個性あふれるラインアップが特徴だ。とくに気になる4機種を写真とともに見ていこう。
音声はPHS、ネットは3Gの両刀使い
DIGNO DUAL WX04K
ウィルコム初のAndroidスマホである「DIGNO DUAL WX04K」。残念ながら(?)OSのバージョンは2.3だが、4.0へのアップデートがある予定。ただし、アップデート提供時期は今のところ未定となっている。なお、単体でのスクリーンショットは撮影できなかった。
カラーバリエーションは4色で、スマホとしては多いほう。黒のみ、男性好みのマットな質感で、その他はグロスな感じになっている。端末は京セラ製。説明員によると、同じ京セラ製の「HONEY BEE 101K」がベースとのこと。極限まで小型化したPHSをボディー上部に搭載するため、背面から見ると上半分がやや厚くなっているのが分かる。
面白いのが、1台でPHSと3Gの双方を利用できる点。回線契約をすると070で始まるPHSの電話番号と、080/090で始まる3Gの電話番号を1つずつもらえ、どちらでも発着信ができる。これでPHSとスマホの2台持ちが不要になる。
PHSと3Gのどちらで発信するかは、発信のつど選択するのではなく、事前に設定画面で切り替えておく。なお説明員によると、Androidは本来PHSをサポートしないが、PHSのベースバンドチップをCPUに直結させるなどの工夫をした結果、商品化にこぎつけることができたとのこと。通話設定にPHS独自の項目が複数組み込んである。
アンテナマークもPHSと3Gは別々。PHSは通話専用だが、3Gは通話とデータ通信の双方に利用できる。ふだんは通話料の安いPHS、PHSがつながらなければ3Gといった使い分けが可能。対応周波数帯は2.1GHzと1.5GHzのみ。ソフトバンクが獲得したプラチナバンド900MHz帯に非対応なのが残念だ。下り最大42MbpsのULTRA SPEEDは利用できる。
料金プランは6月21日提供開始予定の「ウィルコムプランD」(3年契約)しか契約できない。月額980円の通話オプション「だれとでも定額」(キャンペーンにより当面の間、無料)を利用することで、月額合計6755円で通話(1回10分以内、月500回まで)/メール/ウェブが基本的にし放題となる。ちなみに今回発表されたスマホは、すべてテザリング非対応である。
契約方法は新規/機種変更のほか、MNPも可能。本機の3G回線はソフトバンクのMVNOで、あくまでウィルコムと契約するのでソフトバンクとは別扱い。つまりソフトバンクやディズニー・モバイルを含む、ウィルコム以外の全キャリアからMNPで転入できる。
DIGNO DUALに機種変更する際の注意点は、メールアドレスがウィルコムプランD専用の「~@wcm.ne.jp」に変更になる点。キャリアメール専用「メール」アプリは、ソフトバンク「S!メール」アプリをベースに開発された。なお3Gの電話番号でのSMSは利用できるが、ウィルコムのショートメッセージサービス「ライトメール」は使えない。
PHSは、ワンセグ/防水/赤外線といった機能が充実している。残念ながらおサイフケータイは非搭載だが、1.2GHz動作のデュアルコアCPU搭載で、DIGNOシリーズらしくキビキビと動作していたのが印象的。ワンセグは録画や予約もできる。
PHSの電話番号は本体に書き込むタイプなのでPHSのSIMカードは非搭載。3GのSIMカードはマイクロSIMタイプで、電池パックの奥にスライドさせて装着する。