今年に入り、中国でApp StoreやGoogle Play Store(旧Androidマーケット)などのアプリケーションダウンロードサービスの信頼が揺らいでいる。
中国でアプリの評価を操作する業者が多数登場し、金でいい評価を“買える”ことが明るみになったのだ。
Twitterのような中国のマイクロブログ「微博(ウェイボー)」のフォロワー数が買えることはすでに知られていて、数値操作の話題は斬新ではないので、さほど中国ネットユーザーの間で衝撃的な話とはなっていない。予想の範囲内ではあり「アプリの評価は眉に唾をつけて見よう」と注意する程度でおさまっている。
さて本題。中国人がAndroidスマートフォンやタブレットを入手し、いざ人気ソフトを利用したいときに向かうサイトはPlay Storeではない。Play Storeを利用しても中国人御用達のソフトすべてが手に入るわけではないので、まずはアプリ配布用アプリをダウンロードするところからはじまる。
中国においてAndroidより先に人気となったiPhoneで、Jailbreak(アプリインストール制限の解除)したのちインストールされる「91手机助手」のAndroid版、それに「騰訊応用宝」や「百度応用中心」などのポータルサイト系のアプリがある。これはウェブブラウザーからダウンロードする。
そもそもAndroidはGmailをはじめとしてGoogleとの連携がキモであり、ガジェットを買えば買うほど、使えば使いこなすほど気持ちイイはずなのだが、広く知られているように中国ではGmailに繋がらなかったり、検索機能が部分的に使えなかったりと、Googleとの連携はイマイチである。
AndroidについてもPlay Storeでアプリがダウンロードできなかったり、検索ができなかったり、そもそもログインすらできないといった苦行に突然遭遇する。ならば代替のアプリダウンロード用アプリを使おうというのは自然な流れである。
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