「リビングには70V型以上が当たり前!」になる時代はもう目の前だ
ブラウン管時代を含めて自分が使ってきたテレビのことを振り返ってみると、初めて自分で手に入れたテレビは20型、やがて29型になった。その後、4:3でも37型が最大で、16:9時代に36型が発売されたのがブラウン管の最大サイズだった。
その当時、40型というと日本ではあまり人気が出なかったリアプロテレビまたは一足飛びにプロジェクターに行くしか選択肢がなく、ほんの10年前でさえ40V型の薄型テレビが売れ筋のサイズになると予想した人は極めて少なかった。
同じように、今は非現実的なサイズに感じる70V型だが、将来は当たり前になっているのではないかと思える。10年前の、登場初期の薄型テレビの厚さと重さを調べてみると思わず笑っちゃうくらいであることを考えると、薄型化や軽量化もさらに進むだろう。もちろん、価格だって身近になるだろう。
大画面というのは不思議なもので、最初は大きいと感じても案外すぐ慣れてしまう。慣れると言うよりもそれが当たり前になり、小さいサイズでは物足りなくなる。多くの人がそのことに気付けば、リビングには50V型を超える特大画面が求められる時代がすぐに来てもおかしくない。
特大画面時代は、テレビ番組の作り方も違ってくると思われる。窓の外に身を乗り出して外の景色を見るような、より被写体に迫った画面作りが主体になると思われるし、それは映画やドラマだけでなく、ニュースやドキュメント作品の迫真性も大きく変革するものになると感じる。きっとテレビはもっと面白くなる。
そんな期待をさせてくれるほど、シャープのLC-70X5は強烈なインパクトを与えてくれたテレビだった。どこの家でもこんなテレビがリビングにある時代こそ、第2のテレビ黄金時代と言えるのかもしれない。