「インスタントカメラ」という名称を知っている人はどれくらいいるだろうか? 写真を撮ったらすぐにプリントして確認できるカメラがインスタントカメラである。その代表的なブランドが「ポラロイドカメラ」だ。
11月中旬に発売された「Z340」(実売価格3万3000円前後)は、デジタルカメラでありながら撮ってすぐにプリントできるプリンター内蔵のデジタルポラロイドカメラだ。
旧来のポラロイドカメラの雰囲気を残す
平べったいデザイン
ポラロイドというのは元々はメーカーの名称で(現在はサミット・グローバル・ジャパンが販売)、ポラロイド社から発売されたインスタントカメラをポラロイドカメラと呼び、日本の富士フィルムからは「フォトラマ」や「チェキ」などの同様の製品も多く発売されたが、これらをポラロイドとは呼ばない。
有名なのはポラロイドの「SX-70」や「スペクトラ」あたりだろうか、平たいスタイルと独特の発色や雰囲気でカメラ本体の生産は終わったが、他のメーカーからフィルムが発売され、今でも大人気だ。
Z-340はそんなSX-70やスペクトラの雰囲気を残した平たいスタイルをしている。
サイズは幅127.5×奥行き155×高さ65mmと一般的なデジカメと比較してかなり大きく、そのまんまポラロイドカメラの大きさだ。重量はバッテリー込みで約620g、大きさのわりには軽く感じる。
シャッターボタンが上面右側のちょい手前側にあり、ストラップに下から手を通すとちょうどボタンに指がいくのだが、跳ね上がる液晶モニターの角度が垂直までは上がらず、光学ファインダーっぽいものもないのでかなり手首に負担のかかる構え方を強要される。
逆にストラップの上から手を通すと液晶を跳ね上げずに腰高に構えるウエストレベルでちょうど見やすいのだが、シャッターボタンの位置が手前すぎてやはり持ちにくく、安定しにくいのが難点。
フロント側の人差し指で押せる位置にシャッターボタンを配置するか、アイレベルで構えた時に見やすい位置に液晶がくるか、光学ファインダーがほしい所だが、このあたりはZ-340を操作する上でそれほど気になるレベルではない。
重要なのは簡単にプリント状態で写真を見ることができることだ。