今回取り上げるのは、日本通信が9月1日より開始した「b-mobile 1GB定額」サービス。30日間または1GBまでのデータ通信を3100円で利用できるというものだ。
NTTドコモのFOMA網を使用するサービスで、まずSIMまたはmicroSIMが付属する「SIMカード付きキット」を家電量販店などから購入し(3480円、初回の30日間/1GBチャージ料込み)、以降はクレジットカード経由で利用期間を延長していくシステムになっている。
端末は付属せず、ユーザーがスマートフォンなどのSIMフリー端末を自前で用意する必要があるという時点でかなりユニークなサービスだが、契約が発生しないため「最低○年継続して使い続けなければならない」というような縛りがないのも特徴的だ。
なお、本SIMはNTTドコモの端末でも利用できる。しかし、ドコモ端末のテザリング機能は「spモード」での接続が必須なので、テザリング機能は利用できない点に注意の必要がある。詳しい対応機種などは、日本通信のサイトで確認いただきたい。
継続的に使うためだけでなく、急な旅行や出張でのネット接続確保など、気軽に試すことができるのも魅力的である。
このb-mobile 1GB定額は、従来からある「b-mobile Fair」の派生プランとなる。この2つを比べると以下のようになる。
1GB定額 | Fair | |
---|---|---|
初回パッケージ | 3480円 | 9800円 |
有効期間 | 30日 | 120日 |
通信料上限 | 1GB | 1GB |
チャージ料金 | 3100円 | 8350円 |
コストパフォーマンス的には、Fairのほうが1ヵ月あたり約1000円ほど安いが、120日間フルに使うとなると1日あたりの通信量は8MBちょっとなので、Web閲覧メインだと120日もたないだろう。
1GB定額だと約33MBになるので、自宅や会社では無線LANを使うように気をつければデータ通信量を気にする必要性は下がる。手軽に導入できる点や、NTTドコモのFOMA網で対応エリアが広いというメリットも合わせると、外出先でWebを見るための通信手段としてなかなか面白い選択肢と言えるだろう。
今回はZTE製のUSB接続3Gデータ通信デバイス「MF636」と1GB定額SIMカードを組み合わせて速度テストを行なった。PCは富士通のミニノート「L00X U/C40N(ATOM Z530-1.6GHz)」を使用している。
いろいろ触ってみた感触は、反応がややにぶいのが気になるが、通信速度はなんとか実用レベルと言ったところ。東京23区内西側の筆者自宅周辺だと日中で700~800kbps、深夜で1Mbps程度の速度なので、スマートフォンで使うなら速度的には十分だろう。
さすがにPCのメイン通信手段にするには厳しいが、メールの閲覧には十分な速度だ。ただ、300~500kbps以下の状態が続くこともあるなどあまり速度が安定しないと いう印象を受けたので(FOMA網が混み合っている都内での利用ということもあるだろうが)、PCでの利用をメインにするとちょっとストレスがたまるかもしれない。
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