定型文入力、自動署名でラクラク
ドコモ GALAXY Sの「spモードメール」
ドコモケータイから送ってもらった絵文字、デコレーションは完璧に表示された。作成する場合の操作もケータイに近く、戸惑うことはない。プリインストールのテンプレートは30本用意している。ただ正月/誕生日関連のものが多く、頻繁に使えるテンプレートは案外少ない。
メール作成時は、メールのサイズが緑のバーで表示され、どれくらいの容量かパッと見て判断できるのは便利だ。デコレーションや添付ファイル付きメールが多い人にはありがたい。ただ送受信サイズは10MBまで対応しているので、デコレーションくらいではサイズを気にする機会はない。
引用返信は特に設定をしなくても、自動的に引用符が付いて作成できるので、メッセージの作成はスムーズ。定型文入力が充実しており、「メール設定」から「定型文」を選択して、現在設定されている「定型文」が5本利用できる。そのうち1と2は「おつかれさまです」「お世話になっております」があらかじめ設定されている。残り3本は自由に設定可能。入力する時は、メール作成時に長押しをすればよい。署名も[メール設定]→[署名作成]で自由に内容を変えられる。
共通部分多いが、デコレーションで差
IS03のau「Eメール」と003SHでの「SoftBankメール」
前回と同様に、au「IS03」の「Eメール」と、ソフトバンク「003SH」の「SoftBankメール」は、同じシャープ製端末ということがあって、共通部分が多い。特に「フォルダシークレット」で選択したフォルダをロックできるのが便利だ。この際、シークレットフォルダに振り分けられるメールは「着信通知も非通知」にできる設定がある。仕事中にプライベートメールが届く様子を見せない……といった、細かな点まで気配りされているのだ。
定型文の機能が無いものの、両機種とも「メモ帳」の文章を引用できるので、実質的に代用が可能だ。電話帳への登録も両機種とも同じ操作になる。とくにSC-02Bよりも、登録の仕方がわかりやすい。メールを長押しして[電話帳への登録]を選択すると、[新規]か[追加]を選択できるからだ。GALAXY Sではいきなり電話帳が並ぶ画面にとぶので慣れていないと戸惑う。
また両機種は文字入力時に「絵文字」「デコレーションした絵文字」「顔文字」が、簡単に切り替えられるのも便利な点だ。
ただし、細かな部分で差がある。まずケータイから送られたメールを見ると、両機種で若干絵文字の変換の仕方が違っている。デコレーションしたメールは「目」の部分が、IS03は左側を見ているのに対し、003SHは寄り目。比べると結構面白い。もっとも実用上はどちらでも特段違いはなさそうだ。
また、前述したように自動的に引用符がつくau、つかないソフトバンクというのも違いとなる。これは仕事で長文メールをしているような人は気になりそうだ。署名機能も003SHだけが対応している。
テンプレート周りは大きな差がある。まずプリインストールのテンプレート数がauは20、ソフトバンクは62だ。auの場合、こちらもドコモ同様シーンが限定されており、いつも使うというわけにはいかなさそうだ。一方のソフトバンクは「白戸家」のテンプレートがあるのが楽しい。CMで人気のお父さんやお兄ちゃんをメールに入れられる。これはもらったほうも楽しいだろう。ただ両機種とも、テンプレートのプレビューをまとめて見ることができないのが少々面倒。spモードメールなら画面の下にテンプレートが表示されているので、選択しやすい。
そしてもうひとつ大きな差が「ワンタッチのデコレーション」への対応。003SHはアップデートで「楽デコ」が使えるようになった。ただし初めて使う時は「楽デコ」を押しても初期設定があり、アイフリークが提供している「スグデコ!」をAndroidマーケットからインストールする。そのまま使うと変換がイマイチつまらない。そこで「ボリューム」で変換の度合いを調整、テイストやテンプレートも変更すると、おもしろいデコレーションが可能になる。
手軽なデコレーション機能がさらに進むと
ケータイ並に使えるようになるはず
スマートフォンで単純に「絵文字」を使う分には、現状のアプリで特に問題はなさそうだ。au「Eメール」とSoftBankメールはドコモからの絵文字を変換して表示したわけだが、表示が不可能なことを示す“=”に変換したのは1、2個。実用上は十分な感じだ。
一方、もうひとつの「デコレーション」は、やはり「テンプレート」と「ワンタッチでデコレーション」がカギになる。ケータイと同じく、3機種とも装飾機能で一からデコレーションすることは可能だが、文字の色の変更をする場合や、線を引くというときは、押し間違いが多く、タッチパネルよりもハードキー(カーソルキー)で位置を選択したいと感じた。
これを解決してくれるのがテンプレートなのだが、003SH以外は利用シーンが限られてしまうものが中心だったのが少々辛い。テンプレートはダウンロードすれば増やせるとはいえ、プリインストールのものがやはりよく使われるはず。また「ワンタッチでデコレーション」は、夏モデルに対応機種が増えてきているので、今後は期待できるだろう。
前回と今回は現行スマホのキャリアメール機能をチェックしたが、若干対応が遅れている機能はあるものの、ケータイでの機能はほぼスマートフォン上で対応している。アプリのアップデートも頻繁で、全体的に着実に進化しているので“メール派”のユーザーも、スマートフォンへの移行はそれほど難しくなくなってきたのではないだろうか。
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