「PCMark 7」特集の最終回では、CPU以外の要素がPCMark 7のスコアにどう影響するか、何を変えればスコアが上がるのか検証してみたい。
前回の訂正と補足
その前に、前回の訂正とCPU編の補足をしておく。まず1点めはテスト環境の記述についてだ。1回目にメモリーを「DDR3-1333」と記述したが、1・2回目のテストで使用したのは、メモリークロックが微妙に速い「DDR3-1600」ベースだったことだ。まずお詫びして、訂正させていただく。
訂正の2点めは、前回掲示した各ワークロードの実行時間に対する訂正だ。筆者の単純な計算ミスで、一部ワークロードの実行時間を短く記載してしまった。以下に訂正版グラフを掲載する。
さて2回目のラストでは、Core i7-2600Kを4.7GHzにオーバークロックすることでスコアが向上した、という話をした。だが逆に、CPUの性能を下げるとどの程度影響があるのだろうか? という点も言及しておきたい。
そこでまずi7-2600Kの定格状態(3.4GHz)と、同CPUで「ハイパー・スレッディング」を切った状態(4コア4スレッド)、さらにハイパー・スレッディングは有効だがBIOSで2コアを殺した状態(2コア4スレッド)状態でのスコアを計測してみた(グラフ2)。
上のグラフからわかるのは、CPUのマルチスレッド性能は、PCMark 7ではあまり大きなウエイトを占めていないという点だろう。PCMark 7でマルチコアCPUが威力を発揮するのは、多量のスレッドが待ち行列に入るVideo transcordingだけであり、その他のワークロードはおおよそ2コア程度で十分カバーできるレベルだ。動作するコア数を減らしていくと、Video transcordingだけが急激に落ち込み、スコアを下げていることがわかる。
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