画質比較
Acerの「S221HQLbid」は、ダイナミックコントラスト機能を備えているので、ダイナミックコントラスト機能(ACMテクノロジー)適用時の画質もあわせてチェックした。適用時のコントラストは、1000:1が1200万:1まで向上する(あくまで動画の中のあるシーンと別のシーンを比べたときのコントラスト比であり、1枚の静止画で1200万:1を実現するわけではないが)。
LGエレクトロニクスの「IPS226V-PN」にもダイナミックコントラスト機能は搭載されているのだが、OSDメニューにダイナミックコントラスト機能の有効/無効を切り替える項目が用意されていなかった。
工場出荷時設定
LGエレクトロニクス「IPS226V-PN」
Acer「S221HQLbid」
特殊設定(ダイナミックコントラスト機能)
Acer「S221HQLbid」
視野角
IPSパネルは、視野角が広く画面を斜め方向から見ても色変化が少ない。それに対しTNパネルは、安価だが見る角度によっては色味が大きく変わってしまう。そこで、液晶画面を上方約20度、斜め約45度から撮影してみた。色味に大きな違いがあるのがわかるだろう。
LGエレクトロニクス「IPS226V-PN」
Acer「S221HQLbid」
ライターイシイの判断は?
静止画画質と視野角重視ならLGエレクトロニクス「IPS226V-PN」
応答速度と低消費電力重視ならAcer「S221HQLbid」
今回テストした2製品は、コストパフォーマンスの高い21.5インチ液晶モニターであり、実売価格はほぼ同じだ。
LGエレクトロニクスの「IPS226V-PN」は、IPS液晶パネルを採用しており、表示色域と視野角が優れていることが魅力。実際に画像を表示させたところ、黒が締まっていて、美しい印象を受けた。その反面、応答速度がGTGで14msとあまり高速ではないため、動きの速いアクションゲームなどではやや残像が気になることがあった。
それに対し、Acer「S221HQLid」の応答速度は5msと高速であり、動画再生やアクションゲームに向いている。スタンドの機能は両製品ともチルトのみで、スピーカーも共に搭載していない。消費電力については、両製品ともLEDバックライト採用なので、冷陰極管を採用する製品に比べると低消費電力であるが、中でもS221HQLidの19Wという消費電力の低さは群を抜いている。
以上のことから、DTPやフォトレタッチなどが主な用途なら発色に優れたIPS226V-PNが、動画再生やアクションゲームなどのエンターテイメント用途が主なら応答速度の速いS221HQLbidがオススメだ。
その他のオススメ製品
画質比較に使用したソフト
Hi-Definition Reference Disk
プロフェッショナル向けテストディスク制作会社キュー・テックが製作したハイビジョン映像・音声用のチェックディスク。高性能最新鋭のハイビジョンカメラで撮影された、暗部階調、色再現、動画解像度などの確認用に適したさまざまな評価映像がブルーレイディスクに収録されている。
音声パートには、山下康介・作曲による7.1chオリジナル音楽を収録。Dolby Digital、dts、リニアPCMの3フォーマットの音質を確認できる。
「Hi-Definition Reference Disc」 QVDB-1003 発売元 株式会社キュー・テック
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