美琴がメインか? インデックスがメインか?
荒れる会議室
メインの絵となるのは、面積の広い両サイドパネルと天板だ。リンクスインターナショナルさんが、3週間にも及ぶ会議の末選び出した絵を見てみると、どう見ても美琴派とインデックス派に分かれている様子。しかも困ったことにPCに貼れるのは奇数の3面。このヒロイン2人(あ、俺的には男は眼中にないので)の派閥争いで、会議室が荒れてる荒れてる(笑)。
大人がまじめに好きなキャラでモメてるのを外から見てると実に楽しい。が、会議室の空気が一触即発になってるので、またもアドバイス。
美琴PCとインデックスPCの2台を作ればいいんじゃないですか?
この言葉に会議室の空気が一気に和んだ。もしかして俺グッジョブ?
絵と合わせて検討していたベースの筐体は、次のものに決定したという。
ANTEC「SOLO WHITE」
絵のライセンス料とかで、どうせロクな筐体じゃないんでしょ!
なーんて思われるかもしれないけど、米国に本社があるアンテックは、パソコン・デジタル家電関連製品の年間販売台数を表彰する「BCN AWARD」のPCケース部門で3年連続シェアNo.1を獲得する人気メーカーだ。今回採用するケースは、そんな自作PCマニアの評価も高いメーカの製品のなかでも1mm厚の鉄板を使った防振筐体で、2層遮音パネルを使った静音ケースなのだ! 1mmの鉄板というのは、おもにフルタワーのどっしりとした筐体に使われるもの。市販されているほどんどのミドルタワーは0.5~0.7mm厚が使われている。ためしに自分のPCのサイドパネルを外してみるといいだろう。4辺のフチが折り返されて2重になってたり、凹凸をつけて補強してあるはずだ。角を両手で持ってねじ曲げてみてベコベコ言うようなら、おそらく薄い鉄板だ。これだと筐体の自重などでゆがみが生じ、フレームとの間にできたわずかな隙間がHDDやファンの振動を拾って唸りやビビリの原因になる。
でも1mmの鉄板はそれ自体が重いのでビビリにくく、ゆがみにくいのでフレームとの隙間もできにくいので防振作用がある。さらにHDDのマウンタも4台まではシリコンゴムによる防振、もう3台はゴムで挟み込むタイプ。サイドパネルはポリカーボネイトを貼った遮音構造になっていて、静音に特化したケースというわけ。
ケースにあわせでデザインするぞ!
ようやく決まった絵柄は、次のラインナップだ。
インデックスPC
(C)鎌池和馬/アスキー・メディアワークス/PROJECT-INDEX Ⅱ
(C)鎌池和馬/アスキー・メディアワークス/PROJECT-INDEX Ⅱ
(C)鎌池和馬/アスキー・メディアワークス/PROJECT-INDEX Ⅱ
ちなみにインデックスPCは、法衣を着たバージョンと脱いだバージョンのどちらかにするかを決められなかったために、天板用のシールが2枚ついてきて、どちらを貼るかを選べるようになっている。
(C)鎌池和馬/アスキー・メディアワークス/PROJECT-INDEX Ⅱ
美琴PC
(C)鎌池和馬/アスキー・メディアワークス/PROJECT-INDEX Ⅱ
(C)鎌池和馬/アスキー・メディアワークス/PROJECT-INDEX Ⅱ
(C)鎌池和馬/アスキー・メディアワークス/PROJECT-INDEX Ⅱ
そして美琴PCは、さりげなく我々がアドバイスした第3の主役、黒子も入っているという秀逸さ!
ただこれらの絵柄は、横長や縦長になっているので、ほぼ正方形の両サイドパネルに合わせるにはトリミングが必要だ。ここでも「顔をメインにするか」「絶対領域や太ももをメインにするか」で大論争勃発だ。結局トリミングポイントをいくつか変えて、民主主義的に投票して決めることになった。この作業だけで1週間だ。この人たち、マジ本気になってるよ……。
で最終的に決まったデザインがこれだ!
画像データは、アニメの製作委員会から使用許諾を得た公式素材を使用している。やはりイラストは公式素材がいいに決まってるし、公式素材の高解像度データを使用しないとトリミングしたり、サイドパネルの大きさまで拡大出来ないからだ。ネットで集めた画像とかではこんなこと出来ない。公式素材最高だぜ!
(次ページへ続く)