プログラムを改良する前に
プロジェクトをコピーする
では、サンプルプログラムを改良していくことにしましょう。こういう場合、Eclipseでそのままプログラムを変更してしまってもいいのですが、元のプログラムを残したままコピーしてプロジェクトを作ります。開発に手慣れた方なら、おそらくバージョン管理ツールを使うとおもいます。筆者もSVNを使っているのですが、話が広がりすぎてしまうので、ここではプロジェクトのコピーを使うことにします。
パッケージ・エクスプローラーで、コピー元となるプロジェクトを選択します。このときプロジェクトは「開いた」状態になっていなければなりません。プロジェクトフォルダ上で右クリックし、メニューから「コピー」を選択します。
その後、パッケージ・エクスプローラー内で右クリックして「貼り付け」を選択すると、プロジェクトコピーのダイアログが表示されます。ここで、コピーして作られるプロジェクトの名前を指定します。プロジェクトを作ってしまうとプロジェクト名は変更できないので、ここでかならず指定します。
まずは、プログラムの名前を変更します。プロジェクトをまるごとコピーしたので、プログラム名などはそのままです。変わったのはプロジェクト名だけです。まずはパッケージ名を変更します。パッケージ名はプログラムをインストールするときにそれぞれを区別するものなので、同じ名前のパッケージ名であれば上書きされてしまいます。パッケージ名の変更はパッケージ・エクスプローラーで該当プロジェクトのパッケージ(荷物のアイコン)を選択して、ファイルメニューから「名前変更」を選択します。ダイアログボックスが表示されるので、ここでパッケージ名を変更します。
今回は「sample03」としました。これでパッケージのツリー表示でエラーの表示が一時的に出るでしょう。ですがここでは無視します。
次にプロジェクトフォルダの下にある「AndroidManifest.xml」を開きます。ここにパッケージ名を参照しているところがあるので、これを修正します。これで、エラーは消えるはずです。
最後に表示用のアプリケーション名を修正します。こちらは、エラーとして報告されませんが、修正しないとユーザーが実際に実行しているアプリケーションを区別できなくなってしまいます。res/valuesフォルダを開き、strings.xmlをダブルクリックで開きます。Resourcesタブを開くと「app_name(String)」という項目があるので、これをクリックします。右側に内容が表示されるので「Value」の欄にある名前を編集します。その後ファイルメニューの「保管」でxmlファイルをセーブします。
こうすることで、コピーしたsample02をsample03にすることができました。今後も前回作成したプログラムを修正することになります。このとき、前のものを残しておきたいのなら、この手順を使って、新しいプロジェクトを作ります。なお、今後の解説では、このコピー手順などについては繰り返さないので、各自が必要に応じて作業してください。
この連載の記事
-
第11回
スマホ
アプリケーションをAndroidマーケットに登録する -
第10回
スマホ
ブロードキャストへの応答とタイマ割り込み -
第9回
スマホ
Androidアプリで複数の項目を表示するリストビューを使う -
第8回
スマホ
Androidアプリに必要なダイアログを作る -
第7回
スマホ
Androidアプリの設定画面を作成する -
第6回
スマホ
Androidアプリ内で表示されるメニューを作成する -
第5回
スマホ
インテントによるアプリケーションとアクティビティの呼出し -
第4回
スマホ
Androidアプリを構成する「アクティビティ」を実際に作る -
第2回
スマホ
開発したアプリをエミュレーターやデバッガ上でテストする -
第1回
スマホ
Androidアプリの開発環境であるEclipseの使い方を知る - この連載の一覧へ