歪曲収差をチェック
歪曲収差のチェックも兼ねて、絞りを変えて格子状の壁を撮ってみる。撮影にはNEX-5を使用している。
18-55mm/3.5-5.6 広角側
18-55mm/3.5-5.6 望遠側
広角側では樽型の歪曲収差が残っている。像面湾曲があるのか、ほんの四隅を除いた中央付近だけが歪曲しているように見える。
一方、望遠側では僅かな糸巻き型の歪曲収差が出ている。解像感は絞り開放から十分にシャープ。絞り開放では四隅の解像感が低下しているが、1つ絞ったF8.0で十分な解像感になっている。F16からは絞りすぎて回折現象が出始めている。
おいしく使うにはF5.6-F11あたり、望遠側では開放絞りがF5.6になるので開放付近になってしまう。
周辺光量は広角望遠共に気にならないレベル。広角、望遠ともにピントを深く合わせるために多めに絞ってしまうと解像感が低下してしまうので注意が必要。もっともこの手のカメラ+レンズの組み合わせではシャープネスと幅広いピントが必要なモノの撮影(ブツ撮り)をするようなことはないだろうから一般的な使用ならば大きな問題ではないだろう。
16mm/F2.8
16mmでは周辺部、特に四隅部分で糸巻き型の歪曲収差が出ている。こちらも四隅以外の部分は収差がほとんど目立たないので一般的な使用では問題ないレベル。ただし直線ばかりで構成されるような被写体では四隅部分で歪曲が目立ってしまうこともあるだろう。
周辺光量は絞り開放で若干あるが気にしないでいいレベルだ。