実ゲームでも1.5倍以上ものパフォーマンスアップ
3DMark06
早速ベンチマークスコアをチェックしていこう。グラフ1は、「3DMark06」の総合スコアである。3DMark06は、DirectX 9世代のベンチマークテストであり、やや古いテストだが、その結果から、Direct X9世代のアプリケーションでのパフォーマンスを推測することが可能だ。グラフを見ればわかるように、解像度が高くなるほど、GeForce GTX 480とGeForce GTX 285の差が開いていき、2560×1600dドットでは、37%ほどスコアが向上している。
![](/img/2010/03/27/879076/l/a30d251156b8165b.jpg)
【グラフ1】3DMark06 (単位:score) better→
3DMark Vantage
グラフ2は、「3DMark Vantage」の総合スコアである。こちらは、DirectX 10世代のベンチマークテストとなる。3DMark06に比べてGPU負荷が高いベンチマークであり、GeForce GTX 480の性能の高さが、よりはっきりと表れている。最も解像度の高いExtreme設定では、GeForce GTX 285の約1.53倍ものスコアを叩き出している。
![](/img/2010/03/27/879077/l/2241b44beb198116.jpg)
【グラフ2】3DMark Vantage (単位:score) better→
次に、3DMark VantageのFeature Testの結果を見てみよう。結果はすべて「Performance」設定時のものだ。Feature Test1(グラフ3)は、Texure Fillと呼ばれるテストで、小さいテクスチャを重ね描きし、テクスチャ転送時のフィルレートを計測する。
GeForce GTX 480は、GeForce GTX 285の約1.67倍ものスコアとなっており、テクスチャ性能が大きく向上していることがわかる。GDDR5採用による、メモリ帯域幅の拡大が効いているのであろう。
![](/img/2010/03/27/879078/l/79cbb86db2174b05.jpg)
【グラフ3】FeatureTest1:Texture Fill(単位:GigaTEXELS/s)better→
Feature Test2(グラフ4)は、Color Fillと呼ばれるテストで、カラーピクセルを色を変えながら塗りつぶしていくテストだ。こちらのスコア向上率は9%程度であり、あまり大きくはない。
![](/img/2010/03/27/879079/l/4b7579ead18fa23e.jpg)
【グラフ4】FeatureTest2:Color Fill(単位:GigaTEXELS/s)better→
Feature Test3(グラフ5)は、Parallax Occulsion Mappingと呼ばれる複雑な凹凸を表現するマッピングをおこなうテストであり、ピクセルシェーダにかかる負荷は大きい。こちらは、GeForce GTX 480がGeForce GTX 285の約1.23倍のスコアを出している。
![](/img/2010/03/27/879080/l/cef3cfa0a79dfd92.jpg)
【グラフ5】FeatureTest3:Parallax Occlusion Mappoing(単位:fps)better→
Feature Test4(グラフ6)は、GPU Clothと呼ばれるテストで、GPUで布(旗)が風にはためく様子の物理シミュレーションをおこなわせるものだ。主にバーテックスシェーダの性能が効いてくる。このテストでは、GeForce GTX 480はGeForce GTX 285の約1.88倍ものスコアを記録しており、バーテックスシェーダとしての演算性能が大きく向上しているといえる。
![](/img/2010/03/27/879081/l/6f66ca6ae5d3b53e.jpg)
【グラフ6】FeatureTest4:GPU Cloth(単位:fps)better→
Feature Test5(グラフ7)は、GPU Particlesと呼ばれるテストで、数十万個もの微粒子(パーティクル)を風に乗せて流し、透明な物体の凹凸状態を可視化するものだ。ピクセルシェーダとバーテックスシェーダの総合的な能力が試されるテストだ。このテストでは、GeForce GTX 480はGeForce GTX 285の実に約2.86倍ものスコアを叩きだしており、GeForce GTX 480のシェーダ性能が大きく向上していることがわかる。
![](/img/2010/03/27/879082/l/c4c50eb64871ca91.jpg)
【グラフ7】FeatureTest5:GPU Particles(単位:fps)better→
最後のFeature Test6(グラフ8)は、Perlin Noiseと呼ばれるテストで、3つの異なる周波数から演算によって生成されるノイズをRGBに割り当てて表示するというものだ。こちらのテストでは、GeForce GTX 480はGeForce GTX 285の約2倍のスコアを記録している。
![](/img/2010/03/27/879083/l/5edd9864a85c78f9.jpg)
【グラフ8】FeatureTest6:Perlin Noise(単位:fps)better→
(次ページへ続く)
![](/img/blank.gif)
この連載の記事
-
第442回
デジタル
ローエンドビデオカードの選択肢のひとつとなるか!? Radeon RX 6500 XTに8GB版が追加 -
第442回
自作PC
内蔵GPUを削除したRyzen 7 8700FとRyzen 5 8400Fに存在価値はあるのか? -
第441回
自作PC
いまどきのゲーミングPCでマザー側の映像出力に繋ぐのはあり/なし?古の禁忌に踏み込む -
第440回
自作PC
インテルCPUを安全に使える設定?「Intel Baseline Profile」のパフォーマンスを検証【暫定版】 -
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? -
第433回
自作PC
GeForce RTX 4070 SUPERの実力は?RTX 4070やRX 7800 XT等とゲームで比較 - この連載の一覧へ