昨今、インターネットを利用した選挙運動を解禁しようという機運が高まっている。
政権交代を果たした民主党が「インターネット選挙活動を解禁する」とマニフェストに掲げていたこともあり、今春にも改正案が提出される見込みだ。しかし、そもそもネット選挙運動とは何を指すのか? なぜこれまで禁止されていたのか? 解禁によって選挙はどう変わるのか? 解禁によるメリット・デメリットは? などなどの疑問が頭に浮かぶ人も多いのではないだろうか。
そこで今回は、解禁を推進する民主党参議院議員で「Twitter議員」としても名高い藤末健三氏に、この解禁によって政治とネットの関係がどのように変化するのか詳しく聞いてみた。ネット選挙運動解禁を理解する上での基礎知識となれば幸いだ。
ネットを使った選挙運動は法律違反!
そもそもインターネット選挙運動とは何か? まずは下のマンガに目を通してほしい。ネットを利用した選挙運動に関する現状について、だいたいのところが掴めるハズだ。
さてさて、いかがだろうか? インターネットを利用した選挙運動といっても、ブログやメルマガの更新など、誰でも日常的に行なう一般的な事柄ばかりであることが理解できたと思う。しかし、これらの行動が現状では公職選挙法違反として処罰の対象となってしまうのだ。
そんな現状を受けて1998年以降、数回に渡って選挙運動のネット利用を解禁すべく公職選挙法の改正案が与野党から提出されているが、未だに解禁はされていない。しかし、「インターネット選挙運動解禁」をマニフェストに掲げた民主党が政権を奪取したことで風向きは変わった。現在、民主党では過去案に大幅な修正を加えた公職選挙法改正案を準備中、今春の改正を目指している。そして早ければ今夏に予定されている参議院議員選挙からネット利用が解禁される見通しだ。
民主党の改正案とはいったいどのような内容なのか、そして解禁によって選挙はいかに変わるのか。今回は「民主党インターネット選挙運動解禁研究会」のメンバーであり、ネット上ではTwitter議員として親しまれている藤末健三参議院議員に直撃インタビューを試みた。