キヤノン「PIXUS MP640」を例に、イマドキの複合機を解説
紙の便利さを再認識、実用主義で選ぶ「この春の複合機」
2010年03月17日 09時00分更新
ウェブがあるから、紙はいらない!? そんなことない
日常の情報収集や連絡のために、パソコンや携帯電話機を利用するのは当たり前になっている。文書作成は普通パソコンで行うので、資料はデータの状態でHDDに保存されている。連絡事項や資料の配布にはメールが使われ、情報収集だけでなく地図や路線案内なども便利なウェブサービスがある。大抵の仕事はパソコンの画面内で完結する。
一見すると、その流れの中で、紙が介在する余地がないように感じる。しかし本当にそうだろうか? と、あえて問いかけてみたい。紙に出力する意味、紙ならではの利便性というものをもう一度考えてみる必要があるのではないだろうか?
少なくとも紙には「モバイル性の高さ」「一覧性の高さ」「ペンで書き込める手軽さ」「電源投入なく確認できる即時性」といった特徴があるように思える。
電子化された情報はパソコンや携帯電話を使って持ち運ぶことが可能だが、外出先でパソコンを起動するには時間がかかるし、バッテリーが切れれば当然のように使えない。画面が狭いモバイル機器では、一画面に表示できる情報の密度も低い。資料に補足情報を書き込む際にもペンを使ったほうが何かと便利だ。画面では見逃しやすい誤植も、紙に出力するとなぜか良く気付いたりする。
たくさんの紙を持ち運べばかさばるが、1000年、2000年(には少し足りないが)と生き残ってきたメディアだけあってやはりうまくできている。実際デスクサイドにプリンターを置くと、意外な発見がある。
便利でついつい出力しすぎてしまうのは環境には優しくないかもしれないが、最近では家庭用複合機でも無線LAN機能が標準搭載されており、自動両面印刷も可能だ。手軽かつ省資源な印刷ができるようメーカーも考えている。
プリンターと言えば、1年に1度年賀状を印刷するために買うもの。あるいは高品位な写真印刷など趣味のために利用するといった用途を思い浮かべる人が多いと思うが、仕事を効率化するために使うという用途でもまだまだ活躍できるのだ。学生であれば、レポートやサークルで配布するチラシの作成など活用の機会は広がる。
ここでは最新のプリンター機能を取り上げながら、こうした実用主義のプリンターを選ぶ際に注目すべきポイントをまとめる。
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