デルのOptiPlexシリーズは、法人向けデスクトップPCのブランドである。OptiPlexシリーズは、デスクトップ管理ソフト「Dell Client Managaer」が付属したり、メンテナンス性の高いケースを採用するなど、管理コストの低減を目指してデザインされていることが特徴だ。OptiPlexシリーズには、採用プラットフォームやケースの違いなどによって、さまざまなモデルが用意されているが、ここでは、新しく登場した「OptiPlex 780USFF」を試用する機会を得たので、早速レビューしていきたい。
省スペース性に優れたウルトラスモールフォームファクタモデル
OptiPlex 780は、Core 2シリーズを搭載したデスクトップPCだが、サイズや形状が異なる何種類かのケース(シャーシ)が用意されており、目的に応じて選べることが特徴だ。当初は、ミニタワー、デスクトップ、スモールフォームファクタの3種類から選べたが、その後、一番小さなウルトラスモールフォームファクタが追加され、合計で4種類のケースを選択できるようになった。今回レビューするのは、そのウルトラスモールフォームファクタ採用モデルである(以下OptiPlex 780USFF)。
OptiPlex 780USFFの本体サイズは、高さ23.9×幅6.5×奥行き23.6cmで、重量もわずか3.2kgである。ウルトラスモールと呼ぶだけのことはあり、設置に必要なフットプリントは非常に小さい。貴重な机上のスペースをあまり占有しないことは、高く評価できる。
CPUやメモリ、HDDなどの基本スペックはBTOによって自由にカスタマイズ可能だが、ケースが小さいOptiPlex 780USFFの場合は、排熱や電源容量の関係でCPU選択に制限があり、Core 2 Duoまでしか選べない(それ以外のケースを選択した場合は、Core 2 Quadの選択が可能)。
しかし、一般的なクライアントPCで行う業務なら、Core 2 Duoでもパフォーマンス不足を感じる場面はほとんどないだろう。今回の試用機には、CPUとしてCore 2 Duo E8600(3.33GHz)、メモリが4GB、ストレージとしてSAMSUNGの64GB SSDが搭載されていた。チップセットは、Intel Q45 Express+ICH10DOを採用。グラフィックス機能は、Intel Q45 Express内蔵のインテルグラフィックスメディアアクセラレータ4500を利用する。
メモリスロットは2基用意されているが、ノートPC向けのSO-DIMMではなく、通常のデスクトップPC向けのDIMMに対応しているので、安価にメモリを増設できることは嬉しい。ケースが小さいため、ストレージは2.5インチフォームファクタのものを1台しか内蔵できないが、BTOメニューは充実しており、160GB/250GB/320GB HDD(それぞれ回転数7200rpmと5400rpmを選択可能)または64GB/128GB SSDから選べる。光学ドライブは、ノートPC向けの薄型ドライブが採用されており、DVD-ROMドライブまたはDVDスーパーマルチドライブを選択可能だ。
また、ウルトラスモールフォームファクタながら、電源ユニットが内蔵されており、ACアダプターが不要な点も評価できる。