2011年7月の地デジ完全移行を目指して、現在テレビ放送ではたびたび「アナログ停波のお知らせ」が目に飛び込んでくる。とはいえ、デジタル化にはメリットばかりではない。影の部分として、著作権者の権利を無視した違法な流通も後を絶たない。
PC用のテレビチューナーや視聴・録画ソフトを開発・販売する、アイ・オー・データ機器とデジオン、メルコホールディングス(バッファロー)の三社は2月1日、こうしたデジタル時代のテレビ視聴・録画の健全な利用促進を目指す団体「一般社団法人デジタルライフ推進協会」を設立した。
主な事業内容は以下の通り。
- デジタルライフの普及促進及び啓発活動
- デジタルライフの実現に付随する基準、規格、ガイドラインの提案
- デジタルライフの普及に関連する提案、及び意見表明
- デジタルライフと関係の深い、放送、通信、電子機器、家庭電化製品、家電販売などの諸業界団体との連携
- 前各号に掲げる事業に附帯関連する一切の事業
同協会では、地デジ時代のPCでのテレビ視聴・録画スタイルを「デジタルライフ」と呼称する。これには、PCやチューナーで録画したデータをNASに溜め込んだり、別の部屋や離れた場所から再生・視聴するネットワークAV環境なども含まれる。こうした視聴形態をユーザーに促進したり、逆に不正なデータ取得・視聴の防止を呼びかけるなど、啓発活動に努めるという。
また、異なるメーカー間での機器制御の規格統一、過剰な著作権保護機能によって使い勝手を悪くしないよう、著作権保護とユーザーの利便性を両立するルール作りや基準の整備など、関係各所と連携していく。
当初は3社のみの連携だが、今後はこの枠を広げて、より多くの周辺機器メーカーにも賛同・参加を募っていく方針だ。