Google Appsの普及はこれからですって!
クラウドの代名詞Googleは、「Google Apps」、「Google Enterprise Search」、「Google Postini Service」の3つを展示。Googleによれば、まだまだGoogle Appsの知名度は低いという。これだけ普及しているのに何を仰いますやらと、ちょっと驚く認識だが、Gmailに比べれば、企業利用などがまだまだということのようだ。
ワンコインでバックアップ
使えるねっとの「keepit.com」は、オンラインバックアップサービスで、個人ユーザーは1カ月500円(ワンコイン)で容量無制限だ。あくまでもバックアップ用途のサービスなので、ファイル共有といった概念はない。また、バックアップには専用クライアントを使用する。同社はレンタルサーバー業を営んでいるため、上り回線が下り回線に比べて余り気味になる。それを有効活用しようという背景があるとのことだ。
マイクロソフトは
クラウド管理ソリューションを展示
マイクロソフトでSaaSやクラウドといえば、BPOS(Business Productivity Online Suite)(関連記事)やAzure(関連記事)を思い浮かべるが、展示されていたのは「Dynamic Data Center Tool Kit」。Hyper-VとSystem Centerファミリーを統合し、クラウド構築のための環境を提供するものだ。国内ではIIJとIDCフロンティアが採用。構成管理モジュールや仮想マシンコントローラーなどのAPIから、直接情報を取ってきて1画面に情報を統合することで環境の一括管理を可能とし、さらにクラウドの顧客にも同画面を提供することで、利用者側のシステム管理も提供できる。
金融業界に浸透する
OK Wave
オウケイウェイヴが展示するのは、同社のQ&Aノウハウを企業向けソフトウェアとして開発・提供する「OK Biz」。同社はQ&Aサイト「OK Wave」のシステムをOEM提供する事業も展開しているが、OK Bizは企業のWebサイトに対する、Q&Aマネジメント導入設計支援サービス。三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行といった金融大手も採用を始めている。
FAQやQ&Aというと、CRM製品ともある程度競合しそうだが、OK Bizの場合、Q&Aの仕組みだけではなく、Q&Aのノウハウを導入時から提供することが特徴だ。既存のCRMとは、むしろ構築時に連携することもあるという。
製造業から産声をあげた
原価管理特化SaaS
東洋ビジネスエンジニアリングの「MCFrame online」は、原価管理に特化したSaaS。原価管理というのは、基幹業務であるとともに、各社それほど業務内容に違いがない。よって、SaaSによる提供形態がマッチするものだという。
同社は、プラント製造などを手がける東洋エンジニアリングのIT事業部が独立分社化した企業。製造業を深く理解している点が強みだ。MCFrame onlineのベースとなっているMCFrameはすでに組み立て加工系、プロセス系、流通・サービス業など227社が導入しているスタンダード製品。
特徴としては、原価を管理することにより間接費を実態に即して配賦できる点。これにより、製品別の原価を正しく把握できる。また、単に把握するだけではなくBIソフトの「QlikView」と連携することで、さらに細かい製品のコストマネジメントが可能となる。不況の折、コスト削減の一助になるというわけだ。
価格は、登録手数料10万円。年間12万円(2年契約)。追加サービスのデータ分析機能(参照のみ)は10ユーザーパックが5万円(1カ月)。
中目黒と赤坂をつないだ
ブイキューブ
Web会議システムのブイキューブは、中目黒の本社と会場をつないでデモンストレーション。独特のECOメーターにより、リアルな会議をした場合との交通費やCO2差分を提示する機能もユニークだ。
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もはや、「SaaSに対応しました」という言葉はソフトウェア業界の常套句になりつつあろう。クラウドという単語もまた然りだ。Googleのブースでは、「クラウドでのサービス提供そのものが特徴なのではなく、クラウドだからこその特徴が必要だ」という言葉も聞かれた。安さ、早さ、手軽さ、そしてマッシュアップ的な要素だけではなく、クラウドならではの未知の利便性や機能に、今後は焦点が当たっていきそうだ。