サイドボタンは4つ
Exposé風のアプリケーションスイッチャが便利
サイドボタンは4つ備えている。一番上には「進む」「戻る」ボタン、そのすぐ下に「ZOOM」(ズーム)ボタン、親指の当たる部分の下には「アプリケーションスイッチャ」ボタンが用意されている。ウェブサイトの表示や画像のプレビュー時に、手元の操作で拡大できるズームボタンは便利だ。
しかし、筆者の場合はズーム以上に利用頻度の高い「進む」「戻る」ボタンがその上にあるので、指を動かす距離が大きく面倒に感じた。また、「戻る」はともかく「進む」が前のほうに配置されているので、いつも手を置いているポジションからでは押しにくい。
アプリケーションスイッチャは、Mac OS Xの「Exposé」機能のような動作を実現できる。ボタンを押すと開いているウインドウが縮小表示され、重ならないように並ぶ。Windows 7/Vistaの「フリップ3D」では、ウインドウをめくらないと目当ての画面を探せないが、一覧できればすぐにわかる。マルチディスプレーを使っている場合でも、それぞれのディスプレーでウインドウが並ぶ。
これらのボタンの動作は、付属ソフトの「SetPoint」で変更できる。機能を停止したり、他のボタンの動作を割り当てたり、スタートメニュー表示や音量の調節、最小化/最大化などの機能も設定できる。
電池は単三になり充電中も利用できるようになった
MX Revolutionはリチウムイオン充電池を採用し、専用の充電台が付属していた。しかしそのため、充電中はマウスを使えなくなるのがネックだった。M950は電池に単3充電池のエネループを採用。付属のUSBケーブルでつないで充電できるようになった。USBケーブルをパソコンにつなげば、充電しながらでも操作できる。USB端子を備えたACアダプターも付属しているので、電源コンセントからも充電できる。
パソコン側の受信には、超小型のUnifyingレシーバーを使う。Unifyingレシーバーは、ひとつのレシーバーで最大6つのデバイスを認識するのが特徴という。同社のマウスやキーボードをひとつのレシーバーで利用できるので、USB端子の節約になる。将来対応製品が揃えば快適なワイヤレス環境を構築できる。ただし、Bluetoothのような汎用規格ではなく独自規格での通信なので、ロジクール製品のみでの話だが。
レシーバーは小さいので、ノートパソコンでも挿しっぱなしにできる。操作可能距離はカタログ値で10m。パソコンとデスクを板で仕切ったり、リビングで数m離れたりして使ってみたが、まったく問題なく利用できた。
M950は同社製マウスのフラッグシップモデルにふさわしい進化を遂げている。1万2800円という値段(ロジクールオンラインストアの価格)は、マウスとしては高いと感じるかもしれない。とはいえ、利用できるフィールドが広がり、ギアとしての完成度も高い。機能も充実していて、簡単に利用できる。毎日パソコンに向かっているようなビジネスパーソンや趣味でも長時間パソコンを使うような人なら、満足のいく買い物となるだろう。
Performance Mouse M950 の主な仕様 | |
---|---|
センサー方式 | 不可視レーザー |
解像度 | 100~1500dpi |
ボタン数 | 9 |
無線方式 | 2.4GHz帯 独自方式 |
サイズ | 幅83.5×奥行き128.3×高さ47.0mm |
質量 | 約147g |
バッテリー駆動時間 | 最大30日、単3形ニッケル水素充電池使用 |
対応OS | Windows 7/Vista/XP、Mac OS X 10.4以降 |
価格 | 1万2800円(ロジクールオンラインストア価格) |
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筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。Netbookからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。現在使っているノートPCは、東芝のSS RXとMac。とはいえ、1年以上前の製品なので、買い換えを思案中。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、PCやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。
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